ちいさな恋 3rd

＊ ページ21

「あ、ニカおはよ。」



二「…ん？なんか取り込み中だった？？」





「っううん！コーヒー淹れてて！

ニカもいる？」



二「おー、お願いするわ。」



北「おい甘えんな、お前は自分でやれ。」




二「ひどっ！何で朝から機嫌悪いんすか！」




北「二階堂のくせに朝からコーヒーとか生意気なんだよ。」


二「え？ひどくない？A聞いた？この人ひどくない？」



目を見開いて助けを求めてくるのは同期の二階堂くん。通称ニカちゃん。



「はいはい、ニカブラックでしょ？入ったよ。」



二「さんきゅー！やっぱ持つべきものは同期だわ！」



コーヒーを渡すと、ドヤ顔で先輩を見ながらそう言ったニカ。



北「A、こいつ甘やかすとろくなことねーぞ？」




「……確かに。(笑)」



二「え？俺、甘やかされると伸びるタイプっすよ？」




北「…うざ。」




二「ねえひどくない？！」



「ふふっ。」



なんだかんだ仲のいい2人のやりとり、私は結構好きなんだよね。



二「そーだ、A、今日いつもんとこな！」




「あ、うん。わかった！」



北「おい二階堂…こいつ強くねーんだから飲ませすぎんなよ？」




それを聞いて、じっと先輩の顔を見るニカ。



二「…みつさんってさ、Aにめっちゃ過保護じゃない？





「へっ？！そっ、そうかな？

普通じゃない？！」


二「いや、普通ではないでしょ。」


北「こいつ酔うとにやにや笑いだしてどうしようもなくなんだよ。で、いつも送らされんの。俺。

そりゃ言いたくもなんだろ？」




二「…ふーん。」






「まっ、まあ良いじゃん、この話は！

ほらっもう始まるよ？！」




そう言って無理やり話を終わらせて、自分の席に戻った。




「…はぁ。」




あんなだけど、意外に鋭いんだから


……ニカのくせに。







その日は滞りなく仕事を終わらせて、久しぶりの同期会に参加。

残業してる先輩に申し訳ない気持ちで挨拶すると、


「終わったらちゃんと連絡して。」


って小声で言われて思わずコクリと頷いた。





久しぶりの同期会は話も弾んで、楽しくて。

でも今日は先輩が心配するからお酒は控えめにしておいた。






…はずだったのに。


いつもより早めの解散になって、飲み足りない！って言い出したニカに半ば強引に付き合わされて二軒目へ。



同期の中でも特に仲のいい玉ちゃんと３人で居酒屋でゆっくり話してたら


二「てかA、今日全然飲んでねーじゃん！
飲め！」

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