ちいさな恋 3rd

先輩とおなじ。Ki ページ20

◎『先輩のとなり。Ki』の続きです。
合わせて読んで頂けると嬉しいです◎




「……" おやすみなさい。" 、と。」



そう送信して、ベッドに横になる。



「…はぁ。」








最近、みつ先輩は忙しい。




毎日の残業はもちろん、家にも持ち帰って夜遅くまで仕事してるみたい。



だからこうして


仕事が終われば 『お疲れ様です。』


家に着いたら 『今着きました。』


そして夜寝る前には 『おやすみなさい。』





最近はこの3大メッセージが私と先輩を繋いでると言っても過言ではない。








「先輩不足だぁ…。」





思わず漏れる声。


私達が付き合ってることは職場では内緒にしていて。


社内恋愛禁止じゃないけど、公になるとおそらく私が異動になって、先輩と同じフロアでは働けなくなるから。なんとしてもそれは避けたくて。




だから職場では今まで通り、仲のいい先輩後輩として過ごしている。…つもり。




でも最近は忙しい先輩と仕事以外で過ごせる時間がほとんどなくて。



…でも仕事の邪魔になるようなことは絶対言いたくないし、したくない。

何よりも、仕事してる時のかっこいいみつ先輩が大好きだから。







でも…





ほんとは先輩とゆっくり過ごしたいし、手を繋ぎたいし、ぎゅーってして欲しい。







「そんなこと言えないよぉ。」





そう呟くと、枕元で震えたスマホ。




" おやすみ。あったかくして寝ろよ？"





『はい！
先輩も、無理しないでくださいね。
また明日。』



そう返信して目を閉じた。





.





次の日。


朝少し早めに出勤してコーヒーを淹れていると


北「はよ。」


そう言って入ってきた先輩。




「おはようございます。


…コーヒーでいいですか？」



北「ん、お願い。」




コーヒーを渡すと

ありがと、って笑った顔がちょっと疲れ気味。



「先輩…ちゃんと寝られてますか？」



北「んー、…寝てる。(笑)」



「…嘘つき。」



北「んはは。(笑)
でも明日休みだし、今日はゆっくり寝られそうだわ。



あ、そういえば今日同期会なんだっけ？」



「あ、はい！

今日は気にせず先に寝ててくださいね？」



北「…あんま飲み過ぎんなよ。



迎え行ってやろーか？」



だめだめ！！そんな事させられるわけないじゃんっ。



「大丈夫です！！今日はゆっくりしてください！
帰ったらちゃんと連絡しますから。」







北「いや、そーじゃなくてさ…『 おっはよーございまーす！』

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