ちいさな恋

先輩のとなり。F ページ45

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「おはようございます！」





『おはよ、A。今日もいい笑顔だなー。』







そう言ってポンっと頭に手を置いて歩いて行くのは、3つ年上の藤ヶ谷先輩。




優しくて、仕事ができて…"爽やか"を絵に描いたような人。




そして、手が頭に触れただけでこんなにドキドキしている私は、もうずっと先輩のことが好き。






…態度には出してないから、気づかれてはいないはず。





…はぁー。今日もかっこいい。。

先輩の彼女になれる人は、いったいどんな人なんだろ…





私みたいなちんちくりんじゃ相手にされないよね…




綺麗になりたいよ…。








そう思いながらデスクに座ってPCを立ち上げていると




ばしっ！っと丸まった書類が頭の上で跳ねる







…でた…。




「あ、おはようございます。




いたんですね…みつ先輩。」








北「おまえ…絶対気付いてただろ？


もっと先輩を敬え！」







「すみません、ちっさくて見えてなかったのかも…。


昨日より背、縮みました？」



むすっとしてギロリとこっちを睨んでくる。




北「……はい、そんな君にはお仕事のプレゼント！


多いし手伝ってやろうと思ってたけど…
俺のこと見えてねーなら仕方ねーよな…。


あーぁ、残念だわ…。



Aちゃん、よろしくねっ♪」





そう言って手に持っていた書類を机に置くのは、藤ヶ谷先輩と同期のちび山…あっ、北山先輩。



通称みつ先輩。

話しやすくてフレンドリーだけど、かなり仕事が出来て藤ヶ谷先輩と並んでうちのツートップ。




意地悪なくせに困ってたら絶対助けてくれる、ちっさいくせに男前な先輩。



ビジュアル面でも、藤ヶ谷派と北山派に分かれるくらいの人気っぷり。






…基本的に意地悪だけどね！





「嘘でしょ…みつ先輩〜！！」






あの人、口笛吹きながら去って行ったんだけど…






悪魔め…！

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