ちいさな恋

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案の定、それについての面倒くさい質問攻めにあって心底ぐったり。




自分でもまだ話したくないぐらいには落ち込んでるんだからほっといてよ…





私の話に興味がないのか、みつは特に参加せずに自分の前の席の人と話してる。





ひと通り適当にやり過ごした所でお手洗いに席を立った。



鏡に映った顔が疲れてて嫌になる。



……もう、帰ろうかな。




そう思ってお手洗いから出ると、目の前の壁にもたれかかっているみつがいた。




『よっ。

お前何やってんの。笑

めっちゃびびったんだけど。

こーゆうの参加するタイプだったんだ？』




「自分から来るわけないじゃん…超無理矢理だよ。笑

私だってびっくりしたよ。

まさかみつが来るなんて思っても見ないでしょ。」






『まー、そんなことだろうと思ったわ。




……久しぶりだな。』



「そうだね。卒業から会ってないもんね。

スーツ、いいね。似合ってるじゃん。」




『そりゃ、もう四年も着てますからねー。

ま、俺何着ても似合うからな。』



そう言ってドヤ顔のみつ。


こうゆうとこ、ちっとも変わってないなー。





「はいはい。変わんないね、ほんと。笑


じゃあ、先戻ってるね。」




『……おー。』




そう言ってみつに背を向けて席に戻る。


…良かった、普通に話せて。



喧嘩して気まずくなって卒業しちゃったのが心の奥でずっと気にかかっていて。



仲直りする事ないまま会えなくなってしまったショックは、本当に大きかったんだよね…





これでもう今日は思い残すこともないや。


席に戻って、優香に "先に帰るね" と伝えると


優「A、ほんとごめんっ」

昼に見た姿と同じ、顔の前で両手を合わせてさっきの発言を謝ってきて、思わず笑っちゃった。


「いーよ、大丈夫。気にしてないから、楽しんでね？」



小声でそう言って他の人たちには体調不良を理由にして店を出る。




多分もう会うこともない人達だから、どう思われたっていいや。



みつがまだ戻ってきてなかったけど、一言でも話せたし、それだけでも今日は来て良かったのかも。








酔いをさましながら、夜の街を歩く。

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