四十一話 気づかれた ページ42
山賊2「遅いですね」
山賊1「おかしいな
何も知らないあいつらなら
此処を確実に通るはず」
山賊4「…もしかして
俺らに気付いて隠れてるんじゃ」
山賊1「そうかもしれん、よし
お前ら!探すぞ!」
まずい、探されたら
此処じゃ見つかる
移動しながら逃げるか
ジェスチャーで伝えられるかな
庄「…!」
庄ちゃんが気づいた!
しん「……は…」
あ、これ
おきまりなやつ
しん「はっくしょん!」
山賊1「…! お前ら!こっちだ!」
乱きり「しんべヱ!」
まずい
とにかく、この子達を逃さないと!
あ「皆!あっちへ逃げて!
庄座ヱ門!あとはお願い!」
庄「わかりました!
は組!あっちへ逃げろ!!」
おお、逃げ足は速い
なら私は
山賊1「お前!そこを退け!」
あ「この前の手裏剣の怪我は
治りましたか?」
山賊1「もしや、この前の…!」
二、三人は乱太郎達の方に行ったか
此処には六人
自信はないけど
やるしかない
あ「…っ!」
山賊1「どうした?そろそろ限界か?
今降参するなら、生かしてやらんこともないぞ
お前、中々いい体じゃないか」
あ「降参なんて
するわけないでしょ……!」
あいつ、一人だけ高みの見物して
よくそんなことが…
「よくそんなことが言えるな」
山賊1「…!? なんだ!?」
山賊3「痛っ!?」
山賊5「うわぁっ!?」
あ「…!
あの子達…」
あんな時に
不安だったろうに
助けを呼んでくれるなんて
利「大丈夫だったか?」
山賊は
もう逃げていた
あ「はい、利吉さんが
来てくれたおかげで」
利「あいつらが
追われながら助けを求めたときは
流石に驚いたけどな
『A先輩を助けて』ってな」
あ「後でお礼を言わなくては」
利「そうだな
…なぁ、さっき思い出したんだ」
あ「何をですか?」
利「お前、もしかして
A家の者じゃないか?」
あ「A家?
確かに私はAですけど…
そんな風に言われる身なんですか?」
私はどうやら
利「そりゃあ、A家と言ったら
限られた者だけが知る
忍の一族だろう」
自分の家のことを
何も知らなかったようだ
99人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:教六 | 作成日時:2020年7月6日 21時