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六十話 好意 ページ19

今日から十月

今日、三郎に返事を聞きに行こう
告白したら返事を聞くのは当たり前だ

背中を押してくれた
滝夜叉丸に感謝しなくては


中「今日の委員会はこれで終わりだ
皆、解散」

「ありがとうございました」


長次の声も
結構聞こえるようになってきた

さて、じゃあ
三郎を探しに行こう


不「あ、Aちゃん」

あ「なんですか?」

不「ちょっと聞きたくて
…三郎と何かあったの?
三郎、Aちゃんと会ってから元気なくて」


え、元気ないの?
…まぁ、いきなりあんなこと言われたら
びっくりもするか

私は雷蔵に
告白擬きをしたことを話した


不「…そっか」

あ「はい
今から、鉢屋先輩に
答えを聞きに行こうと思って」

不「三郎なら部屋にいると思うよ
最近はずっと部屋にいるんだ」

あ「そうなんですか…
ありがとうございます」

不「うん、頑張ってね」





あ「…鉢屋先輩、いますか?」

鉢「入っていいぞ」


戸を開けると
三郎が座っていた
本を読んでいたみたい


鉢「避けていたんじゃなかったのか?」

あ「…避けていた人が言うことじゃないですけど
やっぱり、いつまでも目を逸らす訳にはいかないので」


いつものように話せていると思う

いつもと同じ
表情で
口調で


鉢「…その目だよ」

あ「……目…?」


三郎が少し近づいてきた
私の前髪を少し掻きあげて

目をじっと見て


鉢「いつも私を見る目
その目だよ、私が惚れたのは」

あ「……は、い?」


ほれる…惚れる?
え、三郎が私に?


あ「それは、いつからですか?」

鉢「お前が私の名を読んだ時から、ずっと」


名前を読んだのは…三年前?
ずっと?

あの時から、私のことを
好いていてくれたの?


あ「…何故
私に、気持ちを伝えてくれるのですか?」


私は
気持ちを伝えることも出来なかった

最終的に
きちんと言えたわけではない

それでも
三郎は何故
私に好意を持ってくれているの?


鉢「知らん
…好意を持つことに意味が必要か?
明確な理由がなくても
好きなものは好きなんだ」


…だめだ


あ「…そうですか」


こんなことしか言えないのに

きっと、今私

嬉しいこと
隠せていない

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妖福(プロフ) - なななさん» コメントありがとうございます!ドキドキ…そんな風に言ってもらえるなんてすごく嬉しいです!!更新頑張ります!!! (2020年9月10日 19時) (レス) id: 0d154ab0ae (このIDを非表示/違反報告)
ななな(プロフ) - 初めまして。三郎が大好きでこちらの作品を拝見させていただき、とても素敵な三郎に会えて嬉しいです。夜中に一気に読んでしまいました。三郎の一言一言に自分もドキドキしました。こらからも頑張って下さい(^^) (2020年9月10日 5時) (レス) id: c0f8350906 (このIDを非表示/違反報告)
妖福(プロフ) - ちびきゅうさん» コメントありがとうございます!好きが強くなってくれてる…とても嬉しいです!更新頑張りますね!! (2020年9月9日 19時) (レス) id: 0d154ab0ae (このIDを非表示/違反報告)
ちびきゅう(プロフ) - とてもおもしろかったです!もともと三郎が大好きなのですがこの作品を読んでさらに大好きになりました!!更新頑張ってください(*´∇`*) (2020年9月9日 5時) (レス) id: d482c4bf0c (このIDを非表示/違反報告)
妖福(プロフ) - 音かなでさん» わわっ!コメントありがとうございます!!楽しんでくれて嬉しいです!更新頑張ります!! (2020年8月10日 16時) (レス) id: 0d154ab0ae (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:教六 | 作成日時:2020年7月22日 18時

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