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真っ二つに斬った毬は、そのまま地面に落ちるかと思ったが、何故か私に当たってきた。…威力が落ちていて良かった。
愈「珠世様!!」
頭を飛ばされた愈史郎さんは、メキメキとだんだん再生してくる。
愈「俺は言いましたよね?
鬼狩りに関わるのはやめましょうと最初から!俺の"目隠し"の術も完璧ではないんだ!!貴女にもそれはわかっていますよね!?
建物や人の気配や匂いを隠せるが、存在自体を消せるわけではない。人数が増える程痕跡が残り鬼舞辻に見つかる確率も上がる!!」
鬼が壁を壊すまで全く気配を感じなかったのは、愈史郎さんの血鬼術だったのか。
愈「貴女と二人で過ごす時を邪魔する者が俺は嫌いだ、大嫌いだ!!許せない!!」
朱「キャハハッ何か言うておる。面白いのう、楽しいのう!十二鬼月である私に殺されることを光栄に思うがいい」
朱紗丸は着物の上を脱いでそう言った。十二鬼月って何だ。聞いたことがない。
珠「鬼舞辻直属の配下です」
朱「遊び続けよう、朝になるまで命尽きるまで」
朱紗丸の腕が六つに増え、同様に毬も増える。一つ気づいたことがあると言えば、あの毬はどこかに当たっていなくても軌道が変わるということだ。
何故曲がるんだこの毬は。
愈「おい間抜けの鬼狩り共!!
・・
矢印を見れば方向がわかるんだよ。矢印をよけろ!!そうしたら毬女の頸くらい斬れるだろう。
・・・・・・・・・・
俺の視覚を貸してやる!!女の方は自分でなんとかしろ!!」
矢印?矢印なんてあるわけないだろ。
そう思いながらも目を凝らす。すると不思議なことに、矢印がはっきりと現れた。
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作者名:夜百合 | 作成日時:2017年12月1日 21時