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そうして左目の怪我以外は大した怪我もせず、夜明け前に家に着いた。
ガタガタと扉を開けると禰豆子は眠っていて、その側には傷だらけの炭治郎が座っていた。
貴方「鱗滝さん、戻りました」
炭「A…戻ってきたのか…!」
そう言った炭治郎は弱々しく微笑んだ
鱗「!…随分早かったな。
…その左目辺りの血はどうした?見たところ頭は怪我していないだろう」
貴方「ああ、それなんですけど…」
私は下山中にあったことを話した。すると鱗滝さんはやはりかと呟く。
貴方「どういうことですか?」
鱗「初めは少し疑っていたが、お前はやはり鬼になっている。その左目が何よりの証拠だ。
だがそれなのに人間の匂いがする。鬼になってから一度も人間を喰っていない禰豆子よりも例外であることは確かだ」
左目が直ったのも、炭治郎より長い距離を下りてこれたのもそのせいだな、と鱗滝さんは言った。
貴方「そうですか、」
じゃああの声は何なのかと聞こうとしたが、なんとなく気が乗らなかったので口を継ぐんだ。
鱗「まあ、その事に関してはこれから知っていけばいい。まずは強くなることが先だ」
今日は休め、そう言った鱗滝さんの言葉通り私達は互いにおやすみを言い合って瞼を閉じた。
"時がきたらまた話をしよう、A"
あの時の声が頭に響いた。
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作者名:夜百合 | 作成日時:2017年12月1日 21時