【スタマイ】捜査一課の女神様 (ページ6)

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朝、庁舎の始業時間を少し過ぎた時間帯に服部が企画課に姿を現した。

紙の束を持って。

「おはようさん。昨日言っていた報告書を持ってきたから各自目を通すように。一応こっちでも目を通してあるから問題はないと思うけどまぁ、頑張りんさい」

そう言って配られた紙の束をそれぞれが目を通す。

「あのー……質問いいですか？てかこれ誰でも言わさる事ですけど、本当にこれ、一晩で作り上げたんですか？」

「もちろん。1日かけたら三つ編みくんたちでもできるでしょ」

誰も何も言えなくなる。

それを見て服部はその場を後にした。

途端に由井は書類を机に叩きつけた。

その衝撃で由井の机の書類の山が幾つか崩れた。

「孝太郎、汚いぞ」

「汚いぞじゃない！なんなんだこれは！事件の進展どころじゃない。此奴が犯人ですよと言っているようなものじゃないか！」

「関係者まで綺麗に洗いだされていますね」

崩れた書類を拾いあげた泉は苦笑いを浮かべる。

「捜査は難航しかけていてありがたいですが」

これから降って来る仕事の量を想像した者たちは苦い顔をした。

「核心に迫る情報を貰っておいて何もしないわけにもいかない。皆、手分けして進めて行こう」

「情報網とかどうなってるんですかこれ。さらに芋づるで出てくる気配しかしない」

「分かってても言わないものだよ」

書類の中には普通の捜査で出てこないであろう人物の名前も入っていることが見受けられた。

「さすが、飯島家のお嬢様ってところか」

「え？飯島家ってあの？あ、あー……たしかに雰囲気が見た事あるかもしれないですね」

青山と夏目は面識があったらしく納得した表情を浮かべた。

そしてこの日、マトリは大きな捕り物をしたことは言うまでもないだろう。