検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:1,898 hit

暁永骨董品店 ページ10

「おー、すごーい」

「お前の家、骨董品店だったのか…」

「うん。僕の叔父さんが店主をしてるんだ」


目の前には『暁永骨董品店』と言う看板のある店
商店街の入り組んだ路地の奥にその店はあった
木造建築のレトロな雰囲気の店

中に入ればおそらく通路であろう所以外はほぼほぼ、品物で埋まっていた


「あ、これかわいー」


私が手にしたのはアンティークの懐中時計
蓋には薔薇の花が彫られていて、時計の数字はローマ数字だった

チェーンもついてるからネックレスに出来そう


「春ちゃん、これおいくらー?」

「え、買うの?」

「買えそうな値段だったら、今度買いに来ようかなーって」

「…楽蓮って何者?」

「ただの女子高生」

「時計と言えども、骨董品を買える女子高生なんて、そうそう居ないんじゃない…?」


まあ、普通ならそう思うよねー
でも私は違うんだなー


「あー、その、こいつの両親、海外で働いててな、結構収入がいい職業でさ。生活費とかが送られてくるみたいなんだが、なんて言うか、その、多いんだよな」

「そーそー。まぁ、あの人たちがどれだけ送ってこようと、どーでもいいよ。あの人たちのこととか興味ないし」

「そんなこと言っちゃダメなんじゃない?それだけ大切にされてるってことでしょ?」

「…、そういう捉え方も、あるのかなー」

「?どういうこと?」

「何でもなーい。で、おいくら?」

「ああ、そうだったね。ちょっと待ってね」


そう言うと春ちゃんは店の奥に入っていった


「弥生、お前ほんとに買うつもりなのか?」

「そーだよー。だって可愛いじゃん、この時計」

「確かに可愛いとは思うけど、骨董品だし高いんじゃない?」

「むー。咲羽もそーいう事言うー」

「ホントのことだろ」


時計について話してると奥から春ちゃんが戻ってきた
後ろに大人の男の人も連れて


「叔父さん、このアンティークの懐中時計なんだけど…」

「これか。これは年季物で状態もいいから結構高いぜ?」

「だいたいどれくらいですか?」

「懐中時計だけなら七万、チェーン付きなら八万ってところだな」

「うわ、たっか…。弥生、やめとけよ、流石にこれは無理だろ」

「んー…。じゃあ、今度買いに来ます」

「ハァ!?おまっ、弥生本気か!?」

「本気とかいてマジと読む。きらーん」

「きらーんって…。それ、口で言っちゃうの」


皆驚いてるねー
そりゃあ、そうだよねー
ただの女子高生が八万円も出すって普通じゃないよね

これからの事→←a.1 命名



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (8 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
3人がお気に入り
設定タグ:藤浪イン・ザ・ゲーム , オリジナル作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:朱鬼 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2018年4月30日 12時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。