第五話 ページ7
あなたside
帰った後、軽く手当をされて、現在無惨様から説教を受けています。
というか、無言の圧力だけども。
私がいきなり呼び出したことっていうより、私が鬼狩りさんを庇った事に怒っているっぽい。
まぁ、無惨様からしたら敵だもんね…
庇うのは理解できないのか。
実を言うと、私も理解できてはいないんだけど(笑)
とりあえず、機嫌が治るまでここで正座してる他ない………かな。
足痺れそう……なんて呑気なことを考えていると、バタンと戸が開いたのに気付いた。
「あっ、Aちゃんここにいたんだ!!捜したんだよ!最近ずっと避けられてて俺は悲しいなぁ……」
なんて、場違いなんだろう。
無惨様に気付かず、私を見て話しかけてくる………童磨。
少しして私が話さないことに疑問を覚えたのか、ふと後ろを見る童磨。
そこには無言の圧力を童磨に向ける無惨様が居た。
ご愁傷さま…………
私が心の中でそう思ったのは内緒の話。
無惨様の怒りが童磨に向いている隙に私は部屋を抜け出した。
可哀想だけど、私は助けられないや………ごめん
自業自得だし、、、!
思いがけない幸運に感謝し、私は自分の部屋に帰った。
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甘露寺side
私は伊黒さんと一緒に美味しいと噂の甘味処に来ていたの。
私達が楽しくわらび餅を食べているところに右の方の席に女の子が座ったの。
上手く人に擬態していて、分かりづらかったのだけれど、直感が鬼だと叫んでいたわ。
チラッと伊黒さんの方を見ると伊黒さんもそう思っていたのか頷いてくれたわ。
彼女が席を立って人気のない所に行ったら声をかけましょう……
しばらくすると、彼女が席を立って勘定を済ませた。
私達も後を追って、路地裏の所に差し掛かった所で声をかけたの。
甘露寺「貴方、少しいいかしら……?」
そう言って振り向いた鬼の少女に刀を向ける。
振り向いた子はとても綺麗でこんな子に刀を向けるのは心が傷んだけど、この子も鬼………!
惑わされては駄目よ……!
鬼の少女はただ混乱しているようだった。
『あの、ごめんなさい。私刀を向けられる覚えはないんですが……』
不安げに聞くその子。
これも演技なんだとしたら大したものね……
鬼が私達鬼殺隊を知らないことはない……はず!
伊黒「お前、鬼だろう………!!」
伊黒さんがそう言うと、やっと私達が鬼殺隊だと気付いたような顔をした。
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作者名:柊りあ | 作成日時:2020年7月13日 22時