【鬼滅の刃】この手に鈴蘭を (ページ13)

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第十一話ページ13

あなたside

？？？｢お前何処に行くつもりだァ？｣

ハッとして顔を上げるとそこには怖い顔をした傷だらけの男の人が立っていた

それだけではなく、その男の人の後ろに8人程人がいるのが見えた

(この人たち、相当強い……)

相当な手練であることが一目でわかった

(このまま戦闘になっても1VS9じゃ私に勝ち目はない、となれば………！！！逃げるしか！！！)

すぐさま身を翻して逃走を図るが反対からは痣の少年や黄色い頭の子、猪頭の子が迫って来ていた

(逃げ場ないっ！)

(どうしよう、このままだと埒が明かない…そもそもこの人たちは私をこんな所に連れて来て何がしたいんだろう、、目的は？？)

(だって私、記憶のある限り人を殺した事ないし…もしかして、目にある数字のせいで変に目立ってるとか？)

(でもこの数字外すことなんて出来ないしなぁ、、)

私は自分の置かれた状況をすっかり忘れ、うーんと頭を抱えていた

だから気付かなかった

────目の前まで来ていた一つの影に

『………！？！？』

『何するの！？離して！！』

気付けば私は何かに包まれていた

いや、誰かに抱きしめられていた(・・・・・・・・・・・・)

？？？｢…やっと見つけた、A｣

耳に響く声

酷く懐かしい香り

ゆっくりと目を開けて、目の前の人を見る

あなたは、、、、、

『………え、』

？？？｢！？｣

？？？｢…なんで泣いてるの、A｣

そう言われて頬に手を当てる

確かに湿った感覚があって、私は初めて泣いている事を自覚した

(……わ、たし、なんで泣いてる、の？)

(この人のことなんて知らないはず、、知らないはずなのに)

(でも酷く懐かしい)

(もっと抱きしめたい、顔を見たい、触れ合いたいし、名前を呼んで欲しい)

『…やっと逢えたね、、ねぇ、×××くん？』

『…今、、わ、たし、なんて……』

この人の事を知っている、？

知らないはずなのに

記憶にない、身に覚えなんて無いはずの映像が頭の中に流れ込んでくる

その中で楽しそうに笑っているのは私…？

この人も一緒にいる、、

私は鬼で、無惨様にお世話になっている身で、

こんな私存在しないはずなのに

この記憶は私のものなの、？？

こんな私知らない、誰、？

あなたは誰、？？

だれ、、だ、れなの、、

私は───────誰、？

ｽﾞｷｯ

突然激しい頭痛に襲われ、何故か上手く呼吸が出来なくなる

『ヒューヒュ……カハッ』

？？？｢A！？！？｣

最後の記憶は、貴方の苦しそうな、、顔