【歌い手】寒い季節に温もりを。【大型コラボ】

@茅乃 ページ30

私とくーらーは、イルミネーションを見に来ていた。


「わぁ…！」
「綺麗だなー…あ、A、手繋がない？」
「…ん、分かった」


許可を出すと、くーらーは待ってました！と言わんばかりに手を絡めた。所謂、恋人繋ぎ。



「こっちの方が、温かくない？」
「そう、だね」
「あ、あれ見に行かない？」
「あれって何なの！？まあ、良いけど…」



くーらーは私の手を引き、一目散に走りだした。周りの目線が痛い。

連れて来られたのは、ハート型のイルミネーション。ここにいるのは、皆カップルばかりだ。



「ここで写真撮らない？」
「え」



ここで写真を撮るって、本当のカップルがすることだよね？
でも、でもやっぱり。くーらーに対して恋愛感情はない。

それなら、もうお試しはやめてしまおう。



「ごめんね」
「ん？」
「写真は撮れない。お試しも終わりにしよう？」



くーらーは黙りこんで、仕方ないか、と呟いた。



「分かった。じゃあ今まで通り、友達ってことで」
「うん。ごめん」
「ただ、諦めたわけじゃないから」


ここで、手を離された。


「じゃあいこっか！」
「うん！あー、さむ。後で肉まん買ってね」
「いつか返せよ？」



やっぱり、友達の方が私達にはお似合いだよね？


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あまり書いたことのない友情ものを書かせていただきました。ほとんど友情じゃない気がする。気にしちゃ負け、負けです。

見てくださった読者様、参加してくださった作者様、ありがとうございました！



茅乃

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