12/1 恋愛交差＠幻兎 ページ1
＊
ーー文化祭打ち上げ前。
見事なジャン負けをし１人買い出し係となった私は、半ば強制的にコンビニへと投げ出された。
橙色に染まる秋晴れの空と言えど、まだまだ冷え込む夕方６時。
ノートの端に雑に書かれたメモを、くしゃっと丸めてポケットに突っ込んだ。
・
・
「あれ、先輩」
「あ、りょーくんだ」
校舎からずっとまっすぐ、突き当たりの古本屋さんを曲がったところで、ばたり。
噂の陸上部新人エース、りょーくんとは、なぜか委員会が同じと言うこともあり何かと接点のある後輩だ。
「もしかして、先輩も買い出しですか？」
癖のあるイントネーションで、先程まで抱えていたビニール袋を上げてみせる。
苦笑いでぽりぽりと頬をかくりょーくんのその袋の中は、ポテチ、ポテチ、ポテチ。
ーー時折見えるポッキーの赤いパッケージがやたらと目立って見える。
「へへ、私もジャン負け勢なんだ」
なんだか自分と同じ境遇だと言うことが嬉しくて、ポケットに丸めたままのメモを広げてみせた。
「あれ、先輩飲み物担当なんですか？」
「うん残念ながら。」
「あー・・・」
ふと、通知音の鳴ったスマホの画面が１８時３０分を過ぎていることに気が付く。
だんだんと暗くなってくる空からして、これは急いだ方がいいらしい。
「あ、ごめん。私そろそろいくね。
打ち上げ、楽しんで。」
「え、あ・・・っ」
そう言ってりょーくんの間を通り抜け、ふたたびコンビニへと向かおうとした腕を掴まれる。
「あ、の・・俺これお菓子ばっかで軽いんで、あの、飲み物って重いし、
先輩女子やし、俺男子、で・・!!えとその、
ーーー手伝い、ましょか？」
顔を真っ赤にし、声を振り絞るりょーくんに「お言葉に甘えて」なんてぎくしゃくしながら返した。
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マシロ - 更新頑張ってください！ (2014年12月2日 21時) (
レス) id: 59f4dd536f (このIDを非表示/違反報告)
モノクロメロディ―。(３人目)＠ついった(プロフ) - １コメがとれているはず((初っ端からかっこかわいいりょーくんさんきてのけぞってます、毎日楽しみにさせていただきます…!! (2014年12月1日 22時) (レス) id: 1b9f958ee6 (このIDを非表示/違反報告)
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