165.5:少女、提供 ページ45
「あ、いいね!僕も食べたいと思ってたんだよ!」
「アホか新任!自分の仕事を生徒に押し付けるな!」
「押し付けじゃないですよー!初めての共同作業!」
「尚更駄目だッ!」
「「Aちゃん…。」」
『ゔッ?!』
「「…ダメ?」」
『ゔぐっ!え、えと…
け…見学のお礼になるなら…っ』
「「やったー!Aちゃんのごはんー!」」
「…!!」
『でっでもそんな大した腕じゃないので!ハードル上げないでくださいね?!』
「Aのごはんだぁー!」
『入間はあんまりおかわりしちゃダメだよ、帰ったらオペラさんも作ってくれてるんだし!』
「お前はまたッ…!」
頭を抱えていると、いつの間にか横に来ていたAが俺の袖をこっそり引き
『カルエゴ先生も、食べてくれますか?』
「…他の奴が食って俺が食わないわけあるか」
『!えへへ…折角なので先生の好きなものをと思って』
「別にな…、…いや。ポトフならオムレツがいい」
『わかりましたっ!』
エプロンを身につけ腕を捲るA。一緒にキッチンに立つ新任を呪いながら、いつかその隣に立つ自分の姿を想像した。
▷▶︎▷
「『できましたよー』」
時間になるとぞろぞろと食堂に集まる教員達。そうしてキッチンにいるAを見て
「え?!Aちゃん?!」
「もしかして今日の飯ってAちゃんが!?」
『お口に合えばいいんですけど』
「「「やったァーー!!」」」
「俺っ、女の子の手料理はじめて…!」
「生きててよかったーッ!」
「…粛に。」
「「ゔっわ、カルエゴ先生?!」」
Aの作ったオムレツを口に運ぶ。横でこちらの様子をガン見するA。
『…どうでしょう』
「ん。美味い」
『!!よかったぁ…っ』
ふにゃりと緩んだ笑顔に頭を撫でつけそうになり慌てて手を引っ込めた。
中のタネは肉の代わりに豆を潰しており、ふんわりした卵に素材の味を殺さない程度の成人男性悪魔向けの味付け。なんというか、Aらしい料理。
「早く毎日食いたいものだな」
『まい…、…ん゙?!』
「冷めるぞ。早く食え」
『なっ、そ、今のっ、』
「というかお前そんな量でいいのか」
『ぃ…入間が多いからそう見えるだけです。先生だってポトフ…』
「その分お前の作った方を食う」
『ん゙ぐぅッ…!』
▷▶︎▷
寝てしまった入間に管理人のオトンジャさんから借りたブランケットを掛け、なるべく音をたてずに食器を洗っていく。
『(オムレツ、沢山食べてくれてよかったぁ…)』
「ここに居たか」
『ひッ?!』
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kanayamamoto112(プロフ) - 参りましょうmyGirl4でのカルエゴ先生がヒロインちゃんにアクドル大運動会で着てた衣装を着せて王の教室にある部屋の1つ仮眠室のベットで押し倒して大胆な事をしてたシーンはドキドキしました。 (2022年10月11日 13時) (レス) id: 763c9aa7d5 (このIDを非表示/違反報告)
夜雨(プロフ) - カエデさん» コメントありがとうございます!このカルエゴ先生を見れるのは彼女の特権ですね!キャラ崩壊しすぎないよう先生には気をつけてもらわねば…!(ブーメラン) (2021年8月16日 15時) (レス) id: d267c079da (このIDを非表示/違反報告)
夜雨(プロフ) - ルカさん» ご名答ですッ!うちのカルエゴ先生は拗らせに拗らせてるのでいつか爆発させるときをそれはもうにやにやしながら進めています…やばいこと…されましょうね……! (2021年8月16日 10時) (レス) id: d267c079da (このIDを非表示/違反報告)
カエデ - カルエゴ先生いつもは「厳粛」なのに最近は何か少し可愛い感じが!←語彙力よ 続きも楽しみにしてます! (2021年8月15日 8時) (レス) id: d16705dd13 (このIDを非表示/違反報告)
ルカ(プロフ) - キスから見るにカルエゴ先生いろいろ拗らせてそうですごくイイ。爆発したら夢主ちゃんヤバイ事になりそうだけどすごく楽しみです (2021年8月14日 17時) (レス) id: 560b2d19f8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:夜雨 | 作成日時:2021年7月3日 18時