《魔入間》参りましょうMyGirl！4

147.5:少女、酔態 ページ21

「ほんっと意味わかんないよね、なんであんな無愛想でクールぶってる男がいいんだよ。つまらんだろ。なんで僕じゃなくて陰湿教師なわけ？」
「気にスルな、男女には相性というモノがアル」
「っは〜〜〜？相性なら最高ですけど？屋上で育んだ秘密の友情から恋に発展するやつだろ完璧に僕ルートじゃんふざけんなよなんで教師ルートいっちゃうかな」
「ヌッ！Aもつむつむするか！頂上に！」
「だからね私の中ではイルミとイヴのデビュー曲のイメージが決まってて、」
「ンフフフ。いいんじゃなーい？」
「放すでござるよ！皆のお世話は拙者がする！」
「いーや俺がやる！お前も寝てろ面倒見るから…ッ！」
「女性の気持ちを無視して結婚宣言など紳士としては…」

笑い上戸なサブローにより高く詰まれたアロケルとプルソン。恐らく成立していない会話を進めるアガレスとクロケル。世話係争いをするジャジーとガープ。カムイはお前なんでそっちが素面じゃないんだよ。相変わらず入間軍と姐さんはAちゃんに群がってるし。

気が遠くなる中なんとか踏み留まる。そもそも自分が持ち込んだ”リラック酒”の所為でこうなったのだ。男としてその責任は取らねば。…何より

「(この問題児クラスの中で唯一！被害に遭ってないAちゃんと！この危機的状況を機にお近付きになる絶好のチャンスッ！)
リードくんって頼りになるね！好き♡展開に持っていく！だから入間軍！悪いけどAちゃんは渡してもらうよ！」

アスモデウスの炎は強火だしクラりんの眼光は鋭いし、入間くんでさえジト目だけど！屈しないぞ！

「Aちゃんｯ！今助け『んん…っ』…て、？」

入間軍と姐さんに押し潰され埋もれていたAちゃんがその山から這い出てくる。

『…あれぇ…？なんでいるんですか…？』

舌っ足らずな声で、いつもの困ったような表情をふにゃりと破顔させて。

「あ…。あ、あのっAちゃ、まさかッ…」

四つん這いで此方に近づくAちゃん。その小悪魔みたいな仕草に心臓が急加速する。

『…？きょう、いつもより、おっきいですねぇ…』
「ななななんのことォ？！」

押し倒されるような体制にもう爆発寸前だった。服の隙間から白い肌の、た、谷間がっ…！

「―――え？」

ちらついたのは、胸元の赤い痕。

『ぅ…、んぅ…』

ぱたりと眠りについたAちゃん。気づけば他の皆も寝落ちていて、

後に残されたのは

「………えﾞ？」

とんでもない謎と、酷い有様の部屋のみだった。

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