37話 ページ40
突如襲ってきた背中への衝撃と激痛。
後ろを振り返れば昔愛用していた短剣を手に握って死んでいる母が目に入った。
___これは本気でやばいかもしれない。
徐々に失われていく血と、薄れゆく意識。
立とうとしても思うように体が動かない。
とにかく眠くて眠くて目を閉じてしまった。
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「…ちゃん!Aちゃん!」
声が聞こえて目を開ければ飼い主さんの顔が映っていた。
『…生きてる……?』
驚いて自分の体を見たり触ったりしたが、やっぱり生きていた。
あの後、帰りが遅い私を心配して迎えに来てくれたらしい。
「背中の傷…、とりあえず応急処置はしたけど一生残
っちゃうと思う。
ごめんねぇ、女の子なのに…」
…謝る必要なんてないのに。
元とは言えば油断した私のミス、自業自得だ。
『…ねぇ、一つお願いがあるの、
この仕事、辞めさせて欲しい。』
私は、一人で生きていこうって決めた。
今は、一緒にいてくれる人がいるだけで辛かった。
そんな心情も私が今日親を殺したことも、何も知らないはずなのに、
何も聞かずに了承してくれて、体の調子が戻ったら家を出た。
今までの買い手なら、きっと私が出ていくことを反対したんだろうなと思う。
自分の意思で出ていくなんて道具にはありえないことだ。
残酷な殺し屋で怖い人だった。
だが、同じ殺し屋としてこの仕事の辛さをわかってくれていたからだと思う。
それでも、少しは私の事を人間として見てくれていたのではないだろうか。
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今まで貯めたお金で生計を立てながら半年がたった頃。
人身売買所のスパイによって居場所がバレ、
またオークションに出されることになってしまった。
ことごとく運が悪いのか、そういう業界から逃げることは許されないのか、
今度買われた場所は「宇宙海賊春雨第七師団」って所。
結局今までとやることは変わらない。
だがどこに行こうと関係ない。
私は誰とも深く関わらないって決めたから。
___この時の私は、
未来の自分が愛する人の隣で笑って暮らしているなんて予想もしていなかった。
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終わった........!
やっと過去編終わった......!
長引かせてしまってごめんなさい!!
次回からは本編に入ります。
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もへじ(プロフ) - 遺蟲響さん» え、私人殺しになっちゃったんですか。どうしてくれるんですか (2021年4月1日 14時) (レス) id: cd58d01fb4 (このIDを非表示/違反報告)
遺蟲響 - 尊すぎて死にました。どうしてくれるんですか (2021年3月30日 9時) (レス) id: 14356a84aa (このIDを非表示/違反報告)
uardybm1tcracbx(プロフ) - ぴえん〜うわぁ (2020年7月28日 23時) (レス) id: e253de0859 (このIDを非表示/違反報告)
uardybm1tcracbx(プロフ) - 胸キュンがエグいわ…w 『〜が俺の事嫌いになっても、俺はずっと〜を護るから』って破壊力やばいって!! (2020年7月20日 19時) (レス) id: e253de0859 (このIDを非表示/違反報告)
uardybm1tcracbx(プロフ) - miuだよ〜!ニックネーム変わったけど気にしないでっ!魚おぉぉぉっ!!!本当に、泣かせに来てるよねwwマジ、最初っから涙腺崩壊wやばいねー感動ものだよっ!!シリアス大変だけどw頑張ってねー!地獄の底まで応援してるよっ!!!! (2020年7月20日 19時) (レス) id: e253de0859 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:もへじ | 作成日時:2020年5月11日 6時