婚約者 ページ10
夜、久しぶりに電話がかかってきた。
「もしもし、お兄ちゃん？」
渋『あぁ、A？明日皆家おるか』
「明日…、うん！おるよ。どうしたん？
あ、帰ってくるの⁉」
渋『帰るというか、紹介したい奴おってな』
「紹介？友達？」
渋『ううん、婚約者』
.
.
それを聞いた時、一瞬血の気が引いた。
婚約、者？？
なに、どういうこと…。
それから何話したかは覚えてなくて、
気づいたら、
渋『飯塚桜さん、1年前から付き合っとって。結婚、しようと思っとる』
お兄ちゃんが彼女を連れて家に帰って来てた。
心のどこかで思ってた。
もし、素敵な人なら歓迎しようって。
結婚することは、お兄ちゃんが幸せになることは
良いことやから。
でも、お兄ちゃんが連れて来てたその人は
私の目には素敵には映らなかった。
女の勘、というか。
この人と一緒になっても、絶対幸せにならんよ。
.
.
.
「お兄ちゃん、女の趣味変わった？」
渋『え？笑』
次の日、彼女さんは仕事の為帰って
お父さん達は旅行でいない。
お兄ちゃんも、家に帰ろうとしてる。
「……」
渋『なんや、そんな泣きそうな顔して笑』
「別に、」
渋『俺が結婚するんが寂しいんかー？笑
俺のこと好きなんか？笑』
好きだよ。
多分この感情は、お兄ちゃんとしてじゃなくて
男の人として。
物心ついた時から、
私はお兄ちゃんのことが好きやった。
やから、
あんな奴のものになるなら、
.
.
渋『ほな俺そろそろ…』
ﾄﾞｽｯ
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いちごミルク(プロフ) - 菜々花さん» コメントありがとうございます！貴重なご意見ありがとうございます、頑張ります！！！ (2017年10月17日 23時) (
レス) id: 6d7d7a26af (このIDを非表示/違反報告)
菜々花(プロフ) - めちゃくちゃ良かったです。これからもちょいちょい、このようなお話書いてくださると嬉しいです。他の作品も待っています！！ (2017年10月17日 20時) (レス) id: 4b57d82291 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：いちごミルク
| 作成日時：2017年10月17日 15時
