one handred-two ページ2
、
病室に着くと 先ほどよりも
看護師さんが増え、医師もいた。
玄樹「あの「先生、血圧低下しています」
「心拍数も低下してます！」
「…っ、心臓マッサージだっ！」
「はいっ！」
看護師さんや医師の会話を聞いて
Aが危険な状態なのがわかる。
「Aちゃん、頑張って！」
「先生、意識が…っ、」
その言葉を聞いて
俺は鞄を落として Aに駆け寄る。
玄樹「Aっ！しっかりしろよっ！
待ってろって言っただろ?!
…なぁ…っ！」
手を握って、必死に声をかける。
声が聞こえたのか、Aは薄く目を開いた。
A「…は…ぁ…、っ、玄樹…くん…？」
玄樹「そうだよ、俺だよ！
しっかりしろって！」
A「…だぃ…が、く…、」
玄樹「受かってたよ！総合1位だった！」
A「…すご、いね…っ、」
そう言って また口角をあげた。
それとほとんど同時に ひとつの機械が
ピーッ ピーッ
と鳴った。
「先生！」
「…っ、」
看護師の言葉に返事をしないで
額に汗を浮かべながら心臓マッサージを続ける先生。
玄樹「そ、そうだ、
お祝い、何してくれるの？
何処か行こうか？」
少しでも Aに生きていて欲しくて
少しでも Aに笑って欲しくて
必死に声をかける。
.
A「玄樹、くん…っ、」
玄樹「ん、なに？喉乾いた？」
A「…ちが、…の、」
玄樹「なに？」
A「玄樹、くん…
いま、まで、…、ありがと…ぅ……っ、
大好きだよ。」
その言葉を言い放ったとき、
瞳から雫を流し、瞼を閉じた。
その瞬間、病室に ピーッという音が鳴り響き、
止まらない。
先生はマッサージをやめて脈を計ると、
顔を背けた。
「…ご臨終、です……っ、」
Aは、息を引き取った。
医師はそう言って
Aの顔に白い布をかける。
玄樹「…そんな…、っ、
…A…？
なぁ、お祝いしてくれんだろ？
俺楽しみにしてたんだけど…っ
…なぁ、A…、寝てないでさ、起きろよ。
起きて 俺の合格祝いしてくれよ…っ
…A…
A……ッ！」
、
one handred-three→←one handred-one
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 47人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
桜 - 私も病気のせいで大切な人を失いました。あの時こうしていればな、などと後悔ばかりです。この物語みたいに奇跡なんて起きなかった。でもこの作品を読んでこれからの経験に活かせるように前を向うと思えました。この作品に出会えてよかったです。ありがとうございます。 (2020年5月11日 14時) (
レス) id: 2a1209b32d (このIDを非表示/違反報告)
るぅ - 私はこの主人公の女の子と一緒の病気で入院してます。 入院してこの作品に出会いました。奇跡はある。そう教えてくれました。ありがとう…本当にありがとう。生きようとする力になってくれて (2019年5月29日 10時) (レス) id: 01d17df87e (このIDを非表示/違反報告)
ガブリエラ - こんないい作品初めてです。私はずっとこの作品見ながら泣いてましたやばいです。こんなにいい作品を作れるなんて…すごいですね!!このお話に出会えて良かったです！ (2016年8月13日 9時) (レス) id: 23de99b0ab (このIDを非表示/違反報告)
みー - このお話を読んでいる時、ずーっと泣いていました(笑) こんなに一気に泣いたのは初めてです。 でも、このお話だからこんなに感動して涙が止まらなかったんだな。と思います！ 病気の このお話に出会えて、本当に良かったです！ (2016年8月2日 8時) (レス) id: ae9c0c4c13 (このIDを非表示/違反報告)
恋涙(プロフ) - やなピョンさん» 読んでくださりありがとうございました！最近また書いてるのでよかったら読んでください！ (2016年3月25日 12時) (レス) id: ed251777b1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：安井玄樹 | 作成日時：2014年3月24日 7時
