忘れられたバイバイ【Side青】 ページ5
その日の収録は割りと早い時間に終わったから、スタッフと何人かのメンバーと飯に行くことになったけど、渋やんはなんだか疲れてるみたいで、そのまま帰ることにしたみたいや。
マネージャー車のほうへ向かう渋やんの背中に 僕は何かを言おうかと迷ったけど、何も言えることはなかった。
Aちゃんが幸せなら、それでええ。
なんだかすっかりスッキリした僕は、無駄にテンション上がってもーて、やたら辛い麻婆豆腐にさらに山椒かけて限界に挑戦したりして、延々と長い時間、よく笑ってよく飲んだ。
ご機嫌で無意識に「Aちゃんに捧ぐバラッド(仮)」口ずさんでたら、大倉にツッコまれる。
「なんそれ、聞いたことあらへんな、オリジナル？ 新曲なん？」
「おう、今んとこ発表するアテはないけどな」
いつか もしAちゃんがこれを聴いたとしても、懐かしくて笑ってもらえるくらい、落ち着いた頃に。
スタッフに頼んでそっと、アルバムのソロ曲にでも、さしてもらお。
この曲だけはなんとなく、ひとりで歌いたいねんなあ。渋やんと一緒に歌うのは、さすがにしんどいなあ。
…でも、あの人がもし歌ったら、この曲、めっちゃかっこええんやろな。
抑えてた嫉妬がちょっとだけ顔出したけど、ちょうどみんながもう店出る雰囲気やったから、ぐっとこらえて立ち上がる。
ええぞ、この調子や。ちょっとずつでもええから、僕も大人になったるねん。
「あー、もう寒いやん、上着もってくりゃよかったわ〜」
「もうすぐ11月やもんなあ。このあとどする？ もう一軒行くか？」
店の前出てふわふわしとったら、誰かと誰かが話してる。
もうだいぶ長いこと飲んどったけど、なんや楽しいから僕も行こうかなあ。今何時やろ。
そう思ってスマホ取り出したら、
あり得ない人からの連絡が入っていた。
僕がバイバイの挨拶もせんと走り出したから、背後にはみんなの「おーいヤス、どないしてんー」て声が聞こえたけど、
そんなん知らなかった。
気がついたらタクシー飛び乗って、あの子のもとへ向かっていた。
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たまご(プロフ) - ななさん» なな様、うれしいコメントありがとうございます^ ^ すばるくんとの旅行、一緒に楽しんでくださいね^ ^ (2018年1月11日 1時) (
レス) id: 30c6e5130b (このIDを非表示/違反報告)
たまご(プロフ) - あくあさん» あくあ様、いつもありがとうございます！ 青さん派のあくあさんには申し訳ないですが、不器用すぎる赤さんとの旅行、一緒に楽しんでいただけるとうれしいです！ (2018年1月11日 1時) (レス) id: 30c6e5130b (このIDを非表示/違反報告)
たまご(プロフ) - psycheighterさん» psycheighter様、コメントありがとうございます^ ^ 有り難いお言葉、うれしいです…！ 彼らも大人なので、こんな恋愛していてほしいという、私の願望が詰まっておりますが…笑、最後までお付き合いいただけるとうれしいです。 (2018年1月11日 1時) (レス) id: 30c6e5130b (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 今1番更新が楽しみな小説です。私はすばる担なのですばるくんと幸せになったらいいなぁとドキドキしながら読ませて頂いてます！ (2018年1月11日 0時) (レス) id: 6cdacb0f72 (このIDを非表示/違反報告)
あくあ - ほんと不器用すぎて切なすぎる。けど、それも赤さんっぽさが出てていい。あぁ〜映画化してほしい。笑 (2018年1月10日 23時) (レス) id: 4e4eb3dcc1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たまご
| 作成日時：2018年1月2日 17時
