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54話 ページ13

差し出されたプレゼントボックスと幻太郎さんの顔を交互に見る

時期的に、これは、まさか





「...わたしに、ですか?」





「そうですよ」







「た、誕生日だから?」





「...そうです」






「いちいち聞くな」と、幻太郎さんがわたしのおでこを小突く

恐る恐る受け取って中を開けると、藍色の花が散りばめられた綺麗な髪留めが入っていた






「かわいい...」



「それは良かったです」




手に取って、さっそく髪につけてみる

手鏡で自分の姿を確認すれば、「おお...」と感嘆の声を漏らした





「大人っぽい...!!」



「ふ、


そうですね、立派な大人です



...お誕生日、おめでとうございます」




「あ、ありがと...ございます」





こんなに幻太郎さんに優しくされたのは、初めてかもしれない

なんだか照れくさくなって、目線を逸らす








「...おや」





幻太郎さんが机の上に置いてあるあるものに気づき、手に取る






「なんですか?これは」




「あっ...」



やってしまった

幻太郎さんの手に掲げられていたのは、わたしの勤め先のキャバクラの名刺だった

源氏名と仕事用の連絡先が乗っている






「あなた、キャバクラで働いてるんですか?」




「...正確には、明日からなんです






止めますか...?」





「...止めませんよ



大人のAが1人で決めたことですから、小生に口出しする権利はありません








...いや、でも、そうですね...」





顎に手を当てて、大袈裟に何か考える素振りを見せる幻太郎さん









.









「...ま、バレないようにせいぜい頑張ってください」




意味深にくす、と笑うと
幻太郎さんはそのまま背を向けて帰って行ってしまった



...バレないように、って、誰に?

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黒猫 - はじめまして、読ませていただきました!続き頑張ってください(´∇`) (2019年11月3日 17時) (レス) id: 18b168acfc (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - 幻花さん» ありがとうございます!更新頑張りますね!! (2019年1月20日 3時) (レス) id: 85dbdff21a (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - えのぐさん» ありがとうございます...!!更新頑張れちゃいます!初寂雷先生!参考にさせていただきます! (2019年1月20日 3時) (レス) id: 85dbdff21a (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - ラーさん» ありがとうございます!これからも期待に添えるようなお話書いていきたいです!引き続きよろしくお願いします! (2019年1月20日 3時) (レス) id: 85dbdff21a (このIDを非表示/違反報告)
とまと(プロフ) - アオリヒメさん» おお!同じポ女さんですねっ!!ありがとうございます!後々オチアンケート取りますので参考にさせていただきます! (2019年1月20日 3時) (レス) id: 85dbdff21a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:とまとん | 作成日時:2019年1月6日 21時

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