過去 ページ34
「信ちゃんっ、どーゆーことなん!?」
村「んー、、まぁ、見たまんまのこっちゃ。」
「見たまんまって、、そんなん解らへんわ!」
眉を下げたまま頭をガシガシと掻きむしった信ちゃんは、
ボサボサ頭のまんま、ポツリポツリと話はじめた。
村「あいつら、別れてん。」
「………」
「…、え?」
村「やからな。別れた 言うた。」
「嘘やろ?」
村「嘘でそんなん言うかい。」
村「まー…、元々な、元々。そーゆー事やってん。」
「…はぁ!?」
「そーゆーことってどーゆーことよ!?意味解らへん!!」
村「ほれ、前にすばるだけデビューしたやろ。そん時な、ミュージシャンとアイドルの中間みたいな売り出し方されてな。」
「アイドル?渋やんが!?」
村「想像つかへんやろ?あんなえげつないモン入ってるし、開いてるし、長髪やし。」
村「でも、昔はあんなやなかったし。顔は俺ほどやないけど、まぁまぁ整ってるねやんか。」
「……。」
"そこ反応せい!"って信ちゃんは笑って突っ込んだ後、話してくれた。
以前渋やんがデビューした時、その事務所が全面に押したのは、渋やんの歌や楽曲やなしに、ビジュアルやった。
渋やんの作った楽曲は"戦略に合わない"と、ことごとく却下されて。
耳障りのいい、女子ウケする恋愛ソングを中心に提供された。
独特な歌い方も封印され、ブルースハープも取り上げられ。
与えられたのは、アンプに繋がってないエレキギター。
ダンサーとバンドを従えて、演奏しながら歌い踊る、新人イケメンミュージシャン。
それでも"下積みの間はしゃあない"と苦笑いを浮かべながら、
"好きなことやれるようになったら呼ぶから、また一緒にやろう"と、自分を押し殺して大衆が求める姿になろうとしてた。
そんな必死な姿を、嫉妬心も手伝ってか軽蔑し小バカにしたかつての仲間達。
気づけば、信ちゃんと横ちょ、当時から付き合っていたAさんしか、味方はおらんくなっていた。
やけど。
あのルックス。あの存在感。
世間が黙っている訳がない。
徐々にクチコミで人気が広がっていき、
コアな女性ファンがつくようになってきて、
立派なアイドルに仕立てあげらた。
アイドルについてまわるもの。
"恋愛は御法度"。
自分がアイドルになっている自覚がなかった渋やんは、それでも堂々とAさんを連れ歩いた。
目撃情報がひとつ またひとつと増え。
そして、事件が起きた。
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がくたん(プロフ) - 幸さん» そんなリアルエピソードも含め、やっぱり私にとっては特別な作品です。こんな妄想の言ってしまえば都合のいい拙い話なのに、読んで下さった方の背中に手を添えられているならこんなに嬉しい事はないです。こちらこそ本当に嬉しかったです、ありがとうございました! (2020年1月17日 6時) (レス) id: bb2764f922 (このIDを非表示/違反報告)
がくたん(プロフ) - 幸さん» でも書き終えた直後に現実のヤスくんがアップした自撮り写真。そこに数年ぶりにトラガスが光っていて。何とも言えない運命みたいなものを勝手に感じて心がぎゅーっとなりました。そここらの彼の変革は皆さんご存知の通りですね(笑) (2020年1月17日 6時) (レス) id: bb2764f922 (このIDを非表示/違反報告)
がくたん(プロフ) - 幸さん» 幸さん!こちらにも来てくださったんですね!ありがとうございます!何だかこそばゆくなるぐらいの熱い感想をいただいて恐縮しております。この作品は本当に自分の気持ちの整理の為にかなり攻めて書いた作品で、書いてる最中の心の葛藤もとても大きい作品でした。 (2020年1月17日 6時) (レス) id: bb2764f922 (このIDを非表示/違反報告)
幸 - がくたんさんの文才は、本当に素晴らしいものだと思います。あなたの作品に、何度も心が救われました。私の、宝物として。ずっと胸に刻んで、覚えておきます。私もがくたんさんのように、誰かの一生の思い出になるような、そんな何かを残せる人になります。ありがとう。 (2020年1月17日 0時) (レス) id: 295a9fdbac (このIDを非表示/違反報告)
幸 - もう、なんか…すごいです。こんなに感銘を受けた小説、初めてです。上辺だけの物語じゃなくて、そこにある人間らしさ、葛藤、全てにきちんと意味がある話で。奥が深く、一度では脳内で処理できず、4回読んでしまいました。生命力が深く感じられた作品でした。 (2020年1月17日 0時) (レス) id: 295a9fdbac (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:がくたん | 作成日時:2018年7月19日 8時