黒獣と血染め舞台の少女

車内の会話 ページ8

芥川side



『嫌・・・嫌ああ・・・ひっぐ・・・ひっぐ・・・』



Aが何故かなき続ける。




まったく女子というものはわからん。




・・・多分彼女は不安でしかたないのだろう。




こういうときはどうすれば良いのだ？



僕はとりあえず落ち着かせるためAの腕をひっぱり抱きかかえた。



Aは僕の腕の中にすっぽり納まった。




芥「・・・事情は後で聞く。とりあえず泣き止め。」



『ひっく・・・ひっく・・・』




僕がそういうと泣き声がだんだん小さくなっていった。



芥「落ち着いたか？」



『・・・スウ・・・スウ・・・』




・・・寝たのか




起きたら泣いて泣き止んだと思ったら寝るなんて忙しいやつだな。



僕がため息をついて前をみるとニヤニヤ笑っている中原さんの顔が鏡越しに見えた。




芥「・・・なんですか？」



中「イヤ・・・お前ってそういうことするんだなァって思って。」




芥「特に深い意味はない。」



中「そうかァ？A可愛いからなァ？守ってやりたいってか？」



芥「・・・。」


中原さん・・・



彼方が上司でもない只の一般人であったら羅生門でやってました・・・




中「にしても・・・コイツの異能・・・見てみたいなァ。」



芥「そうですね・・・しかし、異能に捕らえられる訳にはいきません。」



中「だよなァ・・・。嗚呼、もうすぐ着くぞ。着いたら起こせよ？」



芥「はい。」



確かにどんな異能か気になるな・・・


まぁいずれ分かるだろう。

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