アイドルなんて興味ない。part3

犬は裏描写が描かれない ページ44

犬飼先輩視点。

おっす！俺、犬飼！と気楽に行きたい所だが、今はそんな事を言ってられないらしい。
俺は待ち合わせをいきなりすっぽかした二宮さんを辻ちゃん達と一緒に追いかけただけなのだ。しかし、まさか面倒事に巻き込まれて居るとは・・二宮さんが。

これ俺笑っても許されるよな？

俺は医務室にあった回転椅子に座り、クルクル回転した。俺の目の先にはベッドで寝ているひゃみさんの服を着た女の子が静かに寝ていた。何で二宮さんが医務室に、何で女の子が、と言う質問は寝ている彼女の腕によって消された。分からないけれど多分、自虐か苛めのどちらかだろう。そんな物、ここに居る皆、すぐに察しがついた。

しかも、バックの中がえげつなかった

俺は興味本位で人のバックを見たのだ。しかしそれを今や物凄い反省している。何か変な臭いするし、教科書もセロハンテープで補強されていて、ノートもせっかく細かい所まで書いて居るのに悪口などで消されて、チリチリに切れ痕がついてる上履きにはボンドで押しピンが貼られて居た。しかもその上履きには血が付着していて、二宮さんが無言で靴下を脱がすともう予想通り足は傷でいっぱいだった。

そしてもうひゃみさんは、限界が来たのか一旦俺達男を追い出して無理矢理着替えさせた。

他人だしそこまでやらなくて良いんじゃないかと俺は思ったが辻ちゃんに止められた。訳が分からない、情味有りすぎるんだよね二宮さん達。俺達、ボーダー、アイドルなんだよ？一般人にわざわざ執着しなくても病院連れて行きゃ良いのに。

ひゃみさんは彼女のボロボロ制服を縫ったり洗濯して。

辻ちゃんは女の子嫌いな癖に少しソワソワしながら影で見ていて。

二宮さんはやっぱりまだ混乱していて。

俺はこの状態がつまらなすぎて笑いそうになる。あぁー、つまらない。







すると、むくりと起き上がる感じがした。

主「えっと・・ここは・・」

二「おい！起きたか？！」

キョロキョロする彼女に俺は表面で笑いかける。

犬「二宮さん落ち着いて、大丈夫？名前とか覚えてる？」

お前の名前なんてどうでも良い

主「ゅ、雪村Aです」

犬「へぇ〜、雪村ちゃんって言うんだねぇ〜あ、自分の家の住所とか電話番号とか・・」

彼女は苦笑いして状況整理を続ける。

主「ご、ごめんなさい、えっと・・」

犬「無理しなくて良いから、しばらくここに居なよ、ね？俺達仕事無いし」

とにかくさっさと出て行け

知りもしない物なのだ。→←純粋に胡散臭さが進行中

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