アイドルなんて興味ない。part3

毒を強化して毒を征す。 ページ35

出穂ちゃん視点。

学校についてユキムーと別れて、絵里と私は教室に行こうとまた歩く。ちなみにチカ子は仕事の為休みらしい。

絵「そーいやさ、水って普通に考えたら毒物過ぎるんだけど」

夏「どーいう事？」

絵里は賢い可愛い、優秀、優等生の塊だ。しかし、中身は申し訳無いがクズ、ゲス、雪コンを制覇している人間だ。ちなみに雪コンとはユキムー好きの事で前はシスコンと弄っていたが本人に止めろと言われて仕方が無く変えたのだ。でも、シスコンで有ってる。

絵「だって水ってね、薄い塩酸って言う骨とか溶かす奴と水酸化ナトリウムとか言う皮膚を溶かし、目に入ると失明するって奴を混ぜるんだよ？」

夏「つまり？」

話の内容がイマイチ分からず、私は聞き直す。

絵「見た目良さそうでも毒物。ボーダーの奴がまた私の女神に手ぇ出し上がったんだよ、本当に飽きない人達だよね」

つまり、ユキムーが苛められたから苛立ってるらしい。ちなみに絵里はユキムー関連になると口調がどんどん粗くなる。

夏「鶴兄さんやいちかさんの影響とはいえ、その口調どうにかならない？チカ子に映りそうで怖い」

絵「しゃーねぇじゃん、あにーはともかくまにーは私をもともと不良キャラで育てるつもりだったんだから」

絵里は溜め息を吐きながらうざってえと呟く。相当苛立ってるのは良く分かったからもう止めて欲しい。

夏「でも仕方無くない？ユキムーは何というかそう言う体質じゃん、あんたみたいに皮被って超チート怪物に戻れないし」

絵「ぷっ、超チート怪物ってなに、何だと思ってんの私の事」

私達は超チート怪物を勝手に想像して笑いあう。

絵「でもあねぇ広報Twitterやんだって、今度新しい携帯渡さないと。GPS付きの」

夏「え？」

絵「あ、GPSだけじゃないよ？緊急時の連絡欄、全部私だしそれからねぇ・・」

絵里がいきいきしながら携帯について語る。しかし、私は広報と言うのに食いついてしまう。
それを聞いて、ユキムーはどんどん興味無い癖に遠くなるんだって事を絶望的に知った。てか分かっていた。私も本当はボーダーに近付きたい下心丸出しでユキムーをチカ子に教えたし、前は太刀川さんと連絡取ったりとかしてて。

夏「遠くな存在になったなぁ・・」

自分でもあちゃーと焦る。地味に登校中思ったのだが、距離感が前よりも遠くなって気まずくなっているのだ。

絵「はぁ？自分も下心有って教えたんじゃないの？後悔すんな遅せぇわ」

夏「女子だし口調・・」

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