二話。 ページ3
真白が中学生になってからのお話。
愁が小学生高学年になってからのお話。
＊ ＊ ＊
それから私は、愁を可愛がった。可愛がれば可愛がるほど、寂しくなくなる気がした。
それに、愁が可愛いのは本当のことだし、自分の自慢の弟だと思っていた。
けど、
雅美「愁〜！お菓子買ってきたわよ〜！」
照史「愁！もう計算できるようになったのか！偉いなあ！」
雅美「そうだわ、この前のテストでも90点台取ってたものね！さすがだわ、愁！」
照史「おおっ、そうなのか！流石俺たちの息子だ！」
やっぱり、お父さん達は‘‘血が繋がっていない”事に引け目とやらを感じているのか、私以上に可愛がった。
もしかしたら、私の勘違いかもしれないけれど。
なんだか、お父さん達が愁を可愛がれば可愛がるほど、私は、寂しくなっていった気がした。
気がした、どころじゃなかった。
自分でも自覚してた。
もっと、かまってほしいって思ってた。
大丈夫、大丈夫って自分に言い聞かせてた。
愁を可愛がれば、私は寂しく無くなるの。
弟を可愛がればいい、それであってる。
愁「姉ちゃん…？大丈夫？」
可愛い、私の弟。
真白「ふふ、大丈夫だよーっ！勉強しすぎたかも！姉ちゃんは弟が出来すぎてて、大変だー！」
おどけて、冗談めかして、ほんとは心の奥底で気付いて気付いてって思ってることに蓋をして…
これを一生続ければいいの。
愁「…そっか、ごめんね。」
真白「何謝ってるのー！？姉ちゃんは愁が大好きだぞー！すぅっごく！」
愁「…僕も大好きだよ、世界で1人のお姉ちゃん、だから。」
そう、世界でたった1人の弟だから。
真白「いんや、やっぱ間違えた！訂正！」
愁「えっ！」
真白「ちゃうちゃう、悪い方じゃなくてさ！やっぱ姉ちゃんは愁のこと愛してるぞーって訂正しようと思って！」
…愛してる、愛してる、あいしてる、アイシテル、
______…寂しい、寂しい、さみしい、サミシイ
愁「ありがとう、僕も愛してるよ。」
その言葉に、私はにこっと笑った。
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夜桜音羽(プロフ) - この物語が好きになりました。続きがすごく気になります！ (2017年3月28日 8時) (
レス) id: 0f8ba3cbbe (このIDを非表示/違反報告)
南 - この小説大好きです。これからも更新頑張ってください。 (2017年2月20日 23時) (レス) id: bb46e3e750 (このIDを非表示/違反報告)
たらばガニ - 知念love＠タマさん» ありがとうございます！最近は忙しいのでサボり気味ですが、一生懸命頑張らせていただきます！ (2016年12月21日 16時) (レス) id: f05b6d3003 (このIDを非表示/違反報告)
知念love＠タマ - お姉さんカワイイ！更新頑張ってください！ (2016年12月21日 10時) (レス) id: 7dc76bae78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：たらばガニ | 作成日時：2016年12月13日 19時
