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「大丈夫？」
『……レイか…！びっくりした………』
大きく息を吐き出す私を不思議そうに見つめるレイ。
大広間からよろよろと出て行く私を心配して来てくれたらしい。
「移動しすぎ…。方向音痴なんだから行き回ると危ないよ」
『ごめん。移動ついでにあれ………』
城内に戻ろうとするレイを引っ張って暴れ柳の方に行こうと提案すると睨まれた。
「わざわざ危険に突っ込んでいくのは感心しない………ですな」
眉を寄せ、皺を刻むレイ。
『……えーと……スネイプ先生？』
「……Aの気が済むなら」
不自然な表情と語尾に笑いをこらえる。
表情を元に戻し、暴れ柳に向けて歩き出すレイの背中を追った。
『ね…レイ………歩くの……早いよ…』
「あれ…車かな」
急に止まったレイにぶつかりながら彼女が指さす先を見る。
暴れ柳の上空で二つのライトが揺れながら近づいてきている。
『な…なんかすごく見覚えのある顔が見えるんだけど……見間違い？』
「ハリーとロンが見える」
かなり近くまで来たとき、杖をハンドルに叩きつけるロンと取り乱して何か叫んでいるハリーがはっきりと見えた。
「このままだと両方危ないね」
車が暴れ柳に触る直前でレイの杖先から薄い膜が吹き出した。
膜は柳を包み込み、車の衝撃を吸収しているようだった。
徐々に薄くなっていく膜のおかげで柳は無事だったが、気まぐれな車は地面に着くなり荷物と二人を吐き出して上空へと消えていった。
「パパに殺されるよ………」
折れた杖と空を交互に見てロンが泣きそうな声を出す。
ハリーも沈んだ表情で車が消えた空を見ていた。
『車は…あれだったけど、無事で良かったね！』
「杖は買い変えた方が良いと思う」
城内を歩きながら声をかける。
レイの言葉でロンはさらに青くなっていた。
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箱 - ステキな作品を書いてくれてありがとうございます (2022年11月15日 19時) (
レス) id: e97eef8072 (このIDを非表示/違反報告)
理音(プロフ) - 続き気になります！更新楽しみにしています！ (2022年3月15日 19時) (レス) id: d1bb6ccd48 (このIDを非表示/違反報告)
coco - ここまですごく楽しく読ませて貰いました！スネイプ先生との絡みが尊すぎて苦しかったです🥰続き楽しみにしてます！ (2021年12月3日 2時) (レス) @page30 id: 9b0efb3521 (このIDを非表示/違反報告)
栄衰(プロフ) - レナータMRさん» ありがとうございます。更新がんばります〜！ (2021年7月26日 0時) (レス) id: 783b6bafb2 (このIDを非表示/違反報告)
レナータMR - とっても面白い作品ですね！続きを楽しみにしています！！ (2021年7月20日 8時) (レス) id: f76b976aa3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：栄衰 | 作成日時：2021年6月22日 22時
