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先生の私室を出たのは午後九時を過ぎたあたりだった。
少し眠気もあり、ふらふらと暗い廊下を歩く。
地上階へ続く階段を登り角を曲がったとき、面倒な人にぶつかってしまった。
「やぁ、A！こんな時間に出歩くとは…いけない子だね、全く。私に出会えたのはラッキーでしたが…ね？」
妖しく光る目で強引に右腕を掴まれ、彼の私室があるであろう方向に引きずられる。
「それにしてもA、こんな時間に何をしていたんだね？…あぁ、分かった。私の部屋に行こうとしたら迷ったんだろう？Aならいつでも歓迎だよ」
白い歯を見せ、腕をぐいぐい引っ張りながら話し続ける。
『いえ、あの、そうじゃなくて、離し』
「恥ずかしがらなくて良いんだ。…………おや、この人だかりは？」
先生の腕から逃れようともがいていると、先生が立ち止まった。
広い廊下にたくさんの生徒が溢れている。
ローブの色を見るに、四寮すべての生徒がいるようだ。
腕を掴んだまま生徒をかき分けて進む先生。
何人かの女生徒が小さく歓声を上げる。
生徒の視線の中心には呆然と立ち尽くすハリー、ロン、ハーマイオニーがいた。
三人の背後には赤い文字が書かれた壁。
「秘密の部屋は開かれたり、ですか。ふむ…」
ロックハート先生が周りに聞こえるように読み上げる。
「「「A！」」」
三人が私に駆け寄る。
「フィルチの猫が……」
ロンが悲痛な声で私の後ろを見る。
振り返ると、ダンブルドア先生がミセス・ノリスを抱いていた。
後ろにはマクゴナガル先生とスネイプ先生が控え、様子を見ている。
フィルチさんがハリーを睨みつけて叫んだ。
「こいつがやったに決まっているんだ！私の猫を…殺した！！」
ダンブルドア先生は興奮気味に叫ぶフィルチさんをなだめ、落ち着いた声で生徒全員に解散を命じた。
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箱 - ステキな作品を書いてくれてありがとうございます (2022年11月15日 19時) (
レス) id: e97eef8072 (このIDを非表示/違反報告)
理音(プロフ) - 続き気になります！更新楽しみにしています！ (2022年3月15日 19時) (レス) id: d1bb6ccd48 (このIDを非表示/違反報告)
coco - ここまですごく楽しく読ませて貰いました！スネイプ先生との絡みが尊すぎて苦しかったです🥰続き楽しみにしてます！ (2021年12月3日 2時) (レス) @page30 id: 9b0efb3521 (このIDを非表示/違反報告)
栄衰(プロフ) - レナータMRさん» ありがとうございます。更新がんばります〜！ (2021年7月26日 0時) (レス) id: 783b6bafb2 (このIDを非表示/違反報告)
レナータMR - とっても面白い作品ですね！続きを楽しみにしています！！ (2021年7月20日 8時) (レス) id: f76b976aa3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：栄衰 | 作成日時：2021年6月22日 22時
