一生そばにいるから一生そばにいて【宮侑】 (ページ11)

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家族や友達のことこんな僕のことページ11

「彼氏とか別にいらんねん」

Aは俺を見て、ポツリと呟いた。

「お母さんとお父さんと、友達と、それとサックスがあれば私はそれで十分やねん」

やからもう、近づかんといてって言われてるような気がした。

「…そうか。でもやっぱ俺はAが好きやし、付き合いたい思ってるけど」
「そういうことを真顔で言うなやこのタラシ…」

せっかく出てきてくれたのにまたすすす…と布団の中に戻ってしまう。

「俺かて別に彼女が欲しいからAに好き好き言うてるわけちゃう。俺のモンにしたいから好き好き言うてんねん」
「～～っつ！」

布団の中から足が飛び出してきてそのまま蹴られた。

「…普通に痛いんやけど」

Aは布団の中でくるっと丸々とぼそぼそと言葉を吐く。

「宮くんが悪いねん。第一男の子に好きなんて言われたんも初めてやのに、

それ以上アプローチされたら、ほんまに好きになってまう…」

心臓が爆発した。可愛すぎて。

なんなんそれ。好きになってまうって。なんなんそれ。

俺はバッと布団を引っぺがす。

「わあ！？？何すんねん宮くん！」
「好きになってや」
「ふぇ」
「なってええで。なあ俺のこと好きになって」

ボボボッと音がしそうなくらいAの頬が真っ赤になる。

「な！ならへんわアホ！！！」

そう叫ぶとそのまま保健室を飛び出してった。