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君を想うことだけで明日が輝く ページ2

それからなんとなくAを目で追うようになった。



名前が真野Aっていうんが分かったり。


黒い楽器持ってんなあとしか思ってへんかったんがサックスやって分かったり。


あんな小さいのに吹奏楽部で三年押しのけて副部長やってることが分かったり。



気づいたら目で追ってた。



視界の端で笑ってたり、怒ってたりするAを見て、それがなんか嬉しくて。



Aが視界に入るたびにキラキラして。あの時は気づいてへんふりしとったけど、Aを好きになってってたんやと思う。


…恥ずかし。



謎に純情を発揮した俺は目で追うことはあっても、声はかけられずにいた。


情けなさ過ぎてほんま笑える。



せやかて、なんて声かけてええかわからんかったし、こっちは泣いてるん見られてるしで気まずかったんや、うん。



ようやく声かけられたんは一ヶ月後。


たまたま自販機の前で鉢合わせてお互い「あ」みたいな雰囲気になって、俺はスポーツドリンクを買って渡した。


そしたらあっちは「あ」って嬉しそうに笑ってくれた。



そん時心臓がきゅーんって鳴ってAに聞こえそうなくらいドキドキしてうるさかったんを覚えてる。



その瞬間俺はAに恋をしたんや。



「あ、でも私麦茶が飲みたかったんよな」
「それも奢ったるわ可愛くないな!!」

ありのままの2人でいいよ→←泣いていいんだよ



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作者名:五百雀 | 作成日時:2021年3月1日 16時

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