▽ 柳田さんとの日常 ▽

アレ　▽　3_03 ページ15

柳田said




「藤原ちゃんいないと今日始まんないよマサ？」

「こら、奥さん現物見せろマサ」

「子供も会いたいぞこらマサこら」

　
何なの今日のサントリー。


今日、嫁が来るんですよって伝えたら

一気にこんな雰囲気に。


何なの変に田中龍之介口調なの。

気分可笑しくなるじゃん。


『はいはい、呼びますから。ちょっと待って下さい』



わーっとなんか盛り上がる中
酒井さんは子供たちと遊んでいた。



良いなぁ…大翔。


ジャン「オレ会ったことない」


高橋「そっかぁ。美人でマサには勿体ないぐらいの人だよ」


山本「全日本でバレーしてて“孤高の魔女”って言われててボテサラ作るのが上手い人」


『何で湧の方がAのこと自慢してるんだよ』




ジャンが見開きこちらを見つめる。

待て待て、なんかした俺。





ジャン「………ﾌｼﾞﾜﾗ、？」


山本「そう！Aちゃん！」





ジャン「……有名。」




『まじかよ』




ジャンも知ってるって…あれじゃんなんも逃げ道ないじゃん。




タイミングがいいことに、『おはよーございますー！』と愛しの息子と嫁がやって来た。



げ、スカートだよ。


…シューズはあるな……。


…あれ着ればなんとかなるか。うん。


てか見たい。うん。いける。



「わ！おはようございます！」

「これが大翔かぁ…かわいい」

大翔「俺はかっこいいんだ！！！かわいくない！」

「あっ、ごめん…」

『いやいや!!こちらこそ……大翔、かわいいも褒め言葉なんだそ』

大翔「ほめことば、ってなに…？」

『あっ、そっから…』


わははははっ、と笑いながら皆さんがAの周りを囲ってるから、立ち寄れない感じになている。


…皆、一回会ってるだろ…結婚式。



はぁ、とため息をついていると栗さんがこちらに目を向ける。


何かなって思ってたんだけど次の瞬間、



栗山「ぎだまさくんから、お話があるそーでぇーす！！！」



『はい！？』




くりさんの発言に思わず、不甲斐ない声を発してしまう。



注目を浴びる存在になってしまった。


むむむ。


今回の案を知っているのはくりさんと俺だけで

事情を知っているもう1人がニヤニヤしてくる。



あーっ、もう。



いってしまおう。うん。









『今回、Aに始球式やってもらうから』








えぇぇぇぇぇ！？！？と

俺より不甲斐ない声を出した奴は俺のアレ。





.

巷で言う　▽　3_04→←ひろあい　▽　3_02

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す