Story fiftyone. ページ2
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大きな扉を開けて中へ入ると、いつもとは違った雰囲気の大食堂の景色が広がっていた。
それもそうだ、今日は休日、わざわざ学校に足を運んでご飯を食べに来るもんか。
ﾄﾚｲ「厨房はそこの左の部屋だ、今鍵を開けるからな」
寮服のポケットから鍵を取り出し、片手で器用に扉を開けたトレイ先輩。
中に入って荷物を置き、一息吐いた後、トレイ先輩はこちらに振り返って、眼鏡をクイッと上げて、私に笑って見せた。
ﾄﾚｲ「ありがとな。ケーキ作りを手伝いたい、なんて言う子、キミが初めてだよ」
『いえいえ！私も1人でドーナツ作るなんて、心細かったもので…』
ﾄﾚｲ「ところで、その…ドーナツは、誰に頼まれて作るんだ？」
『ありゃ、言ってなかったか…。飛行術の授業で落ちそうになったところを助けてくれた人です！』
ﾄﾚｲ「へぇ？」
『最初は意地の悪い人だと思ったんですけどね…、お礼に何か欲しいものありますか？って聞いたら…、ドーナツ！って目をキラキラさせて…』
そこまで話したところで、ふとトレイ先輩の方を見ると、私の話を聞かずにテキパキと道具の準備を始めていた。
『あっ、すみません！私も手伝います！』
ﾄﾚｲ「あぁ、悪いな。……正直を言うと、あんまりキミの口から他の男の話を聞きたくないんだ」
『…へ？』
ﾄﾚｲ「今日は俺と2人だから、俺だけに集中して欲しいんだ」
私に背中を向けながらそう言ったトレイ先輩。
さっきまでは頼もしくて大きかった背中が、今は何故だか小さく見えて、私はいつの間にかトレイ先輩の寮服の裾を掴んでいた。
ﾄﾚｲ「え」
『大丈夫ですよ！ケーキを作る時はトレイ先輩と私の2人だし、私が集中する人もトレイ先輩しか居ないんですから！』
私はニッと笑って手を離し、さっきまで寮服の裾を掴んでいた手で、材料が入っている袋を掴み、中に入っているものを次々に取り出した。
『うわっ、これ良い卵だ、バターも高そうなやつ…』
ﾄﾚｲ「…そういう事じゃないんだけどな…」
『？、何か言いましたー？』
ﾄﾚｲ「いいや何も？早く作らないとドーナツ作りまで間に合わないかもしれないからな」
早速始めようか、と言ってトレイ先輩は私の横に並んだ。
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楠(プロフ) - 更新嬉しいです、！受験大変だと思いますが頑張ってください！、応援してます (9月6日 17時) (
レス) @page15 id: b119702f9a (このIDを非表示/違反報告)
岐阜ﾀﾞｧｲﾁｭｷ - うわぁぁぁ！更新待ってます！！ (2023年4月17日 0時) (レス) @page13 id: 7fe6f6ee48 (このIDを非表示/違反報告)
カラス(プロフ) - 無理しない程度にがんばってくださいね(^^)投稿待ってまーす(*^^*) (2022年12月27日 9時) (レス) @page13 id: f369b2a01d (このIDを非表示/違反報告)
Rio - レオ監になってほしい (2022年10月8日 12時) (レス) @page12 id: 181d81e87e (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！ 無理しない程度に頑張ってください！ 投稿待ってます！(●︎´▽︎`●︎) (2022年7月17日 15時) (レス) @page12 id: 50f3e04b49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：yama. | 作成日時：2021年3月3日 17時
