☆4話 ページ33
男A「おい、お前。悪魔執事とどういう関係だ？」
『……』
私はガタイがいい男達に囲まれていた
傍にルカスさんはいない
"子供はお断りだよ"
べリアンさんがルカスさんに頼んだ買い物の中にあった調度品
それを取り扱っているお店は大人しか入れないお店だったらしい
本当かどうかはわからない
単なる嫌がらせだったのかもしれない
店主の、私達を見つめる嫌悪を含んだ目を思い出す
ルカスさんの、困ったような顔を思い出す
"私は大丈夫、外で待ってるから、一人のほうが相手も警戒しないと思うし"
一人のほうが、組織の人も警戒しないと思うし
この意図はきちんと彼に伝わったらしく、彼は心配そうな顔をしながらも一人でお店の中へ入っていった
そして、暫く後
男A「おい、お前。悪魔執事とどういう関係だ？」
話は冒頭に遡る
『……』
だんまりを決め込む私
男B「もし良好な関係なら、攫ってみた時に悪魔執事の奴らはどんな反応をしてくれるうだろうなぁ」
そう言い、下卑た笑みを浮かべる男
彼らの発言からして、組織関連ではない
どちらかというと、悪魔執事への私怨だろう
私は騒いでいる男達を冷ややかに見つめる
馬鹿々々しい
そんなことをして、何が楽しいのか
そんなことをして、一体何になるというのか
私たちの様子を興味深げに傍観し、助ける気が微塵も見えない街の人達
男A「もういい、はやいとこコイツを連れて行こう」
腕を強く掴まれる
『っ、離して』
見知らぬ人に、悪魔執事を悪く言う人に、腕を掴まれていることに嫌悪を覚える
反射的に手を振り解こうとした、が
男B「抵抗してんじゃねぇ！！」
振り上げられる拳
一瞬、どうしようかと思った
私なら、このくらいの男達はなんてことない
全員、簡単に倒せる
でも
街の人(ﾋｿﾋｿﾋｿ)
街の人(ﾋｿﾋｿﾋｿ)
私が此処でこの男達を倒したら、後に残るのは、悪い噂だけなのでは？
その考えが私を踏み止まらせた、その時だった
「見苦しいよ、君達」
拳を掴む手
靡く、細く結わえられた白い髪
細められている、透き通った青い目
「大丈夫かい？」
"ねぇ、君、大丈夫？"
その声を聞いた瞬間に走る、殴られたかのような衝撃
洪水に巻き込まれたかのような感覚
冷たい石の床
最早、何も感じなくなってしまった私の身体
そこに差し込む、一筋の光
"生きて"
嗚呼、そうだ
私が殺戮人形に身を堕としたのは
そこまでして生きようと足掻いたのは
他ならぬ貴方が
私の"生"を望んだから
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 66人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
闇桜 - 文哉さん» あ！！ありがとーーー！！！ (2月16日 21時) (
レス) id: 479adc5629 (このIDを非表示/違反報告)
文哉 - めちゃくちゃおもしろいー (2月16日 21時) (レス) id: 914ed8dfa2 (このIDを非表示/違反報告)
闇桜 - ルンバを食べるさん» か、神？！？！あ、ありがとうございます…！！めっちゃ嬉しいです！本当にこの作品へのコメなのか？！？！って私の脳内は大荒れですww今のところライト感がないですけど、これからも元気になってもらえるように頑張りますね！！ (2月16日 15時) (レス) id: 479adc5629 (このIDを非表示/違反報告)
ルンバを食べる(プロフ) - 神…ですか、？読んだだけで元気100倍あそぱそまそになれるなんて神ですよね。神ですよ。 (2月15日 20時) (レス) @page29 id: 7a5ced0b99 (このIDを非表示/違反報告)
闇桜 - 優月さん» え待ってありがとうございます！！めっちゃ嬉しいです！！頑張りますね♡！！ (1月29日 22時) (レス) id: 479adc5629 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：闇桜＠非ログの民 | 作成日時：2023年12月12日 1時
