検索窓
今日:16 hit、昨日:18 hit、合計:7,842 hit

☆3話 ページ18

フル「ちょっと!!ラト!?」

聞こえてきたフルーレの叫び声に顔を見合わす二人。

ル「今のはフルーレ君の声だよね?ラト君がどうかしたのかな?」
ミ「ッ!!まさか・・・・」
顔を強張らせるミヤジ。
それを見た瞬間、ルカスも合点がいったらしい。

ル「そうか。ミヤジ。もしかして、ラト君は今・・・」
ミ「どうやら、そうみたいだね。確かにラト君は気分がいいから散歩すると言っていたし・・・。きっと、散歩している時に気が付いてしまったんだね。」
今までは、なかった気配に。

ル「とにかく、行った方が良さそうだね。」
ルカスの顔はどことなく硬い。
“相手があのラトだったら、セーレでも太刀打ちできないかもしれない。”
それが彼らの中にある考えだった。

ルカスの言葉に静かに頷くミヤジ。

彼らは治療室を後にした。

ミ「なっ・・・・」
ル「これはこれは・・・」
治療室を後にし、廊下でフルーレを見つけ、そのフルーレに中庭を見るように促された二人の顔に浮かんだものは驚愕だった。

__ヒュンッ
__ザッ

躊躇いもなくセーレに短刀を振り下ろすラトとそれを巧みに避けるセーレ。

フル「ラトの攻撃をこんなに上手く避けるなんて・・・」
フルーレが感嘆の息を漏らす。

しかし

その場でたたらを踏むセーレ。
迫りくる追撃の刃。
間一髪で避けられているとは言え、彼女に限界が近いのは明らかだろう。

ル「彼女が専門としていたのは暗殺だ。きっと、陰から奇襲する時が多かった筈だし、正面からの斬り合いも、ここまですばしっこいのであれば長くはかからなかった筈だ。それに、今まで栄養があるものをちゃんと食べてきた形跡もなかった。きっと、セーレちゃんには体力がそこまで無いのだろうね。」
ルカスは冷静に分析しているように見えるが、頬には冷や汗が見える。

ル「ミヤジ・・・」

ルカスは自分の隣に立つミヤジを見つめる。

ミ「あぁ。これは、不味い。早くラト君を止めないと・・・」
フル「俺もさっき声を掛けたんですけど、ラト、相当興奮しているみたいで・・・。こっちの声が届かないんです。」
ミ「なら、私達が中庭に行くしかないね。」
フル「そうですね。」

しかし、事態は急転する。

__ドサッ

ラ「クフフ。これで、逃げられませんねぇ。」

そこには、セーレの上に跨り彼女を地面に押し付けているラトの姿があった。


フル「ラト!!!」
フルーレが声を張り上げるが、それが届く気配はない。


ラトが短刀を振り上げた。

☆4話→←☆2話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (26 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
66人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

闇桜 - 文哉さん» あ!!ありがとーーー!!! (2月16日 21時) (レス) id: 479adc5629 (このIDを非表示/違反報告)
文哉 - めちゃくちゃおもしろいー (2月16日 21時) (レス) id: 914ed8dfa2 (このIDを非表示/違反報告)
闇桜 - ルンバを食べるさん» か、神?!?!あ、ありがとうございます…!!めっちゃ嬉しいです!本当にこの作品へのコメなのか?!?!って私の脳内は大荒れですww今のところライト感がないですけど、これからも元気になってもらえるように頑張りますね!! (2月16日 15時) (レス) id: 479adc5629 (このIDを非表示/違反報告)
ルンバを食べる(プロフ) - 神…ですか、?読んだだけで元気100倍あそぱそまそになれるなんて神ですよね。神ですよ。 (2月15日 20時) (レス) @page29 id: 7a5ced0b99 (このIDを非表示/違反報告)
闇桜 - 優月さん» え待ってありがとうございます!!めっちゃ嬉しいです!!頑張りますね♡!! (1月29日 22時) (レス) id: 479adc5629 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:闇桜@非ログの民 | 作成日時:2023年12月12日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。