No.33 ページ38
土方side.
夜通し尋問を行いうつらうつらしていた。
その矢先、宮次郎が尋問部屋から珍しく大声を出して取り乱していた。
結人「土方殿!大変でござる!」
土方「どうした?宮次郎。」
俺はあくまでも冷静さを保ちながら聞いた。
宮次郎は息を整えて告げた。
結人「古高が漸く吐いた内容が・・・『都に放火』!
それも直ぐに始められるほど計画は煮詰まっていると言うことでござる!
早く止めねば・・・!」
普段からどの隊員達よりも落ち着いている宮次郎がこれ程取り乱すのにこれ以上の理由はない。
土方「早く近藤さんに言って、幕府から組織を動かしてもらわねぇと!
宮次郎、よくやった。」
俺が頭を撫でて誉めてやると耳を赤くして言った。
結人「別に、拙者は、拙者はただ当たり前のことをしたまででござるっ。」
案外、誉められなれていないんだな。
俺の緊張していた顔が僅かに弛緩した。
結人「土方殿、早く局長殿の所へ向かうでござる。
拙者も共に行くので。」
土方「わかってらぁ。ほら、さっさといくぜ。」
俺と背丈があまり変わらねぇ男だってんのにあまりに華奢な背中に俺は微かな疑念を抱いたが
古高の事もあり直ぐに消え去っていた。
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作者名:さすらいの作者 x他1人 | 作成日時:2017年2月12日 22時