ボス ページ20
闇が目を覚ました時､見知らぬ女性がいた
しかし､腕にある刺青は以前に覚えがある
毒蠍ビアンキ
闇はすぐさま起きあがろうとするが､体はうまく動かない
ただ､額を軽く抑えられているだけだと言うのに
無理だと分かり落ち着くと闇は周囲を見渡した
ビアンキも視界から退いた
白い天井､白い壁に白いベッド
ビア｢ここは病院よ｣
闇は動揺していた
自分が生きている事に
落ち着くと記憶が蘇ったのだ
ボスに死ねと言われた事を
ヴァリアーから追い出された事を…
なのに何故､どこにも属していなかった､関わりのなかったこの女に助けられているのか…
奈々｢あら､目を覚ましたのね｣
嬉しそうに茶髪の女性が近づく
以前の調査で沢田綱吉の母親だと分かっている
これはつまり､闇は敵から生かされている
闇((テキニイカサレテイル))
数回に渡る思考の停止で闇は平常を保てるようになった
いや､保てるだけで困惑している
闇｢何故…助けた…｣
奈々｢ツッ君の大切なお友達なのよね｣
そう言いながら微笑みを向ける
答えになっていないが､これほどの答えはない
闇((この女はツナ―沢田綱吉の友達だと思い込んでいる))
闇｢私は沢田綱吉を殺そ((｣
ツナ｢闇ちゃん!!｣
闇の言葉を遮るとツナは急ぎ足でベッドに来た
他の仲間達―獄寺､山本､笹川兄､夜の戦いにいた守護者ではない少年も来ていた
すると奈々とビアンキは気がつくと病室からいなくなっていた
ツナ｢闇ちゃん､オレが新しいボスになるよ!!｣
闇｢ボス…｣
ツナ｢闇ちゃんの記憶が戻るまで､オレがボスだから!!｣
闇は目を瞬いた
が､すぐに頷きいつも通りの無表情で言った
闇｢ボス…貴方が新しき我が主…｣
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作者名：闇輝 | 作成日時：2011年8月28日 18時
