第六十八魔 ページ24
キリヲ先輩と知り合ったのは悪童の園に入って間もない時だった
悪童の園では落ちこぼれをサポートする為三年生をつける決まりになっていた
手がかからず優秀な私には、三年生の中でも一番の落ちこぼれであるキリヲ先輩があてがわれた
確かにキリヲ先輩は魔力も体力もなかった
でもキリヲ先輩には器用な手先と優秀な頭脳があった
私は素直に憧れていた
その時の私には無かった才をキリヲ先輩は持っていた
私はキリヲ先輩から魔具の技術を教わった
そのお陰で私は手先が器用になったし簡単な魔具を作る程度は出来るようになっていた
故に、私はキリヲ先輩が虐められているのは納得がいかない
「メイちゃんは優しいなぁ。」
「そんな事ないです。ただ、キリヲ先輩を私は純粋に尊敬しています。魔具を作る技術や手先の良さは誇るべきキリヲ先輩の強みです。」
「そんな事言ってくれるんわメイちゃんだけやな。ん?メイちゃんそれ何や?」
キリヲ先輩は私の胸元に下げてあるネックレスを指差した
「これですか?ゲームセンターの景品でとったんです。中に写真が入れられるようになっていて、ちょっとした御守りです。」
「ほーん。にしては仄かに魔力を感じるなぁ。それも高純度の。もしかしたら魔具かもなぁ。」
「だとしたら御守りとしては少し期待出来そうですね。」
触れるとチャリっとチェーンがなる
まぁそれだけの代物だからこそあそこまで厳重管理されてたんだろう
と、その時チャイムがなった
「あ、もういかなければ……キリヲ先輩!この後は師団を決めに行く時間になりますのでまた後できますね。」
「ええんか?メイちゃんの師団決める時間なくなるんやない?」
「私はこの師団に入ります。なので問題ありません。」
「ほんまかいな。まぁ人数少なかったし助かるわぁ。」
「では。」
こうして私は一旦キリヲ先輩に別れを告げ、軽い師団説明のあとまたキリヲ先輩の元へ戻ったのだった
まさかこの時入間様達も魔具研究師団に入る事になるとは思いもしていなかった
ーーーーー
「メイちゃん……また会えるなんて嬉しいわぁ。」
誰もいない師団室
僕は首の飾りを弄りながら笑っていた
メイちゃんは悪童の園以来の馴染み
そして……僕の理想の存在
僕は彼女が見せた顔が今でも忘れられない
彼女は優秀な悪魔だったがクズばかりのあの学舎
一線を越えるメイちゃんを好いている生徒はいなかった
だから彼らはメイちゃんに散々酷い事をして貶めようとしていた
彼女は動じていないように見せていたけど……
「嗚呼……もっかい見たいなぁ……」
吐息混じりに僕は悦に耽った
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闇鍋ソース(プロフ) - 乾 巽さん» ほんまや(°▽°) (2019年12月15日 20時) (レス) id: a314e0ab78 (このIDを非表示/違反報告)
乾 巽(プロフ) - 九十一が抜けとるよ! (2019年12月15日 20時) (レス) id: a83f0b56fb (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース(プロフ) - ミミさん» あれなんすよ、怠け者・セッx中毒・金遣い荒いの三拍子なんすわ (2019年12月13日 22時) (レス) id: a314e0ab78 (このIDを非表示/違反報告)
ミミ(プロフ) - 召集3日後はエグいてぇwww (2019年12月13日 22時) (レス) id: 1c2f6eb773 (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース(プロフ) - 神田・スカーレットさん» キング・オブ・ドクズ!最低最悪糞兄貴ハドラ・メフィストをよろしくね! (2019年12月13日 22時) (レス) id: a314e0ab78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:闇鍋ソース | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mesemoaLOVE/
作成日時:2019年11月21日 16時