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第三十八魔(カルエゴ&夢主Side) ページ40

「本日の位階昇格試験において、口頭魔術、動き、チームへの貢献を判断した結果、昇格に値すると判断した。よって、位階5(ランクへー)への昇格を認める。」

私はハドラの胸元のバッチを取り、5に変え、手渡した

「!」

「マジかよ!一年で5とかヤバッ!」

リード達が騒ぎ立てる
しかしとうの本人はずっと項垂れて震えている

「どうした?」

「あ……」

「あ?」

「ありがとうございます……!」

突然顔をあげたかと思うとハドラは顔を真っ赤にし、目を輝かせていた

「カルエゴ卿に昇格させて貰えるなんて夢のようです……!今後もより一層邁進して参ります!」

「そ、そうか……期待している。」

「ありがたきお言葉、感謝申し上げます。」

バッチを強く握りしめながらハドラは微笑んだ
百合のようなその微笑みは私の胸を更にざわつかせる
まずい、考えるな
これ以上はタブーだ

「入間くーん!カルエゴ先生がジュース奢ってくれるってー!」

遠くでリードがありもしない事をほざいている
注意しようとするとハドラがバッと前に躍り出て叫んだ

「カルエゴ卿にその様な真似させてたまるか!奢るなら私が奢る。但し入間様のだけだ。」

「えー!」

「えーじゃない!」

ブーイングする生徒達を叱る姿は普段の私の様で、先程とは違った品と美しさがあった
それは、使い魔になった私を助け、野望を語るあの時と同じ様な感覚に私を陥らせる
認めたくない
信じがたい
だが
私は……

あいつに惚れ込んでしまったのか……?

ーーーーー

あの方の温もりの残る手とバッチを握りしめながら私は歩いていた
今までやってきたことは何も無駄ではなかったのだ
黄金に輝く5のバッチを眺めれば彷彿とした喜びで顔が熱くなる
位階を上げ、更にカルエゴ卿から授かったという事実は私を高ぶらせるのには充分な事であった
ここは誰にも見つからない秘密の場所
私の見つけた憩いの場
……ヤンキー共から奪い取ったが
何はともあれここなら存分に笑顔をだせる
普段はなめられないよう凛々しく厳しくいるが本当の素顔はここでしか出せない
私が笑った所を見たことがあるのは本当に親しい間柄の者、そしてカルエゴ卿だけだ

(この調子で8(ケト)を目指すぞ……)

その為には更なる努力が必要だ
だがエナジードリンクの多用は毒だからなぁ
何か別の策があればよいのだが……

「まぁとにかく!あの方に認めてもらうため、今後より一層の努力あるのみだ!」

私はそう言って笑った

「あの方ってなぁに?メイメイ?」

「……」

立ち上がると、側の茂みの中からウァラクが現れた

第三十九魔→←第三十七魔(カルエゴSide)



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もっち(プロフ) - はっ、、、、、!そうか、、! (2019年12月8日 8時) (レス) id: 634ca2a9ef (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース(プロフ) - もっちさん» だが忘れちゃいけない。彼女には他にも三人彼氏候補がいることを (2019年12月7日 23時) (レス) id: a314e0ab78 (このIDを非表示/違反報告)
もっち(プロフ) - あ、やはりそうでしたか(洗脳完了) (2019年12月7日 22時) (レス) id: 634ca2a9ef (このIDを非表示/違反報告)
闇鍋ソース(プロフ) - もっちさん» 夫婦っすよね……これは……(°▽°) (2019年12月7日 20時) (レス) id: a314e0ab78 (このIDを非表示/違反報告)
もっち(プロフ) - む!?見ない間に表紙が神ってる?前もうまかったけどさらに、、、夫婦かな?(洗脳) (2019年12月7日 20時) (レス) id: 634ca2a9ef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:闇鍋ソース | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mesemoaLOVE/  
作成日時:2019年10月20日 0時

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