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第二十話 ページ21

確かに庶民の店はちんけだし大した品は売っていない
しかし環境設備は万全の筈だ
それにあの虫……どう見たって作り物だ!

「またあいつらか……」

「他の店でも騒ぎ起こしてたぜ?」

ほほう
他の店でもやらかしてくれたとみえる
これは我が学園への侮辱だな
即刻お引き取り願うとしよう

「おい貴様ら。」

私の一言でバッと道が開ける
その光景モーセの如く

「何だぁ?」

「我が学園は環境設備は万全、具材だって取り敢えずは良いものを用意している。そして虫など、入ってこれるわけがない。特殊な音波と外壁に備えられた殺虫剤、中にも虫の止まり木等にまで殺虫要素が備え付けられている。そんな環境下で虫が入るなど天変地異でも起こらん限り不可能。その虫も庶民の格安店の玩具と見える。貴様らの様な野蛮極まりない猿人にはとっととお引き取り願おう。」

そう言えば猿人は眉を不機嫌そうに潜めた
フム、猿人らしいな

「何だとテメェ!」

「待てよ、知ってるぜ?お前、いっつもガードマンなり最近は何でもできると噂の庶民を側にいつもおいてるそうじゃねぇか?パシリに使ってるここの学生から聞いたんだ間違いねぇ。」

成る程、庶民の中に他校の生徒に虐められる軟弱者が存在した上でのこの事態か
即刻手を討たねばなるまい

「どーせお高く止まってる坊っちゃんはさぞよわっちぃんだろうなぁ?そんな重装備じゃなきゃ外も歩けねぇんだから!あれ?今日は保護者はおやすみ?それとも迷子?その年で?ギャハハハハ!」

「あ?」

どうやら猿共には格差と言うものを叩き込まねばならないようだ

「つくづく呆れたな言葉も出ん。良かろう、そこまで言うのならば仕方ない。最後通告だ、我が学園から出ていけ。」

「いやだといったら?」

「こうするまで。」

「!?」

私は間合いを詰めると顎に一蹴りかましてやった

「ヒッ!?」

「私がよわっちぃだと?ならば貴様らはそのよわっちぃ奴に完膚なきまでに叩きのめされるゴミムシ程度の存在と言うわけだ。」

「な、は……話が違う!こんなやつなんて聞いてなオゴッ!?」

私はもう一人の股間に蹴りをかます
のたうち回るそれの頭を私は踏みつけた

「私が常にガードマンを側に置いているのは私が面倒を被らないため、あいつを側に置いているのは学園のあるべき姿を示す象徴とするため……決して私が弱いからではない。野蛮猿。……わかったらさっさと出ていけ!」

「お助けぇぇぇ!」

古い漫画に出てくる悪役のように猿は去っていった
周りからは大きな歓声
今日は厄日と疑ったがそうでもないらしい
私は満足気に倉庫へ向かった

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作者名:闇鍋ソース&ナイフ x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/mesemoaLOVE/  
作成日時:2019年8月18日 20時

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