諦め２２ 無意味だと知って ページ24
「姉さん…一昨日は積極的だったなっ」
『は？』
２日で完治した私は、恍惚とした表情で意味の分からないことを言うカラ松に狼狽えていた。え？積極的？何の話？
カラン、と箸を落とす他の弟と両親、そして照れている次男と呆けている私。なんじゃこの状況。
私は誤解をしているであろう家族の誤解を解くため、がたんと立ち上がった。
『何の話！？』
「え、え？皆の前なのに……？」
『なんでそこで頬を赤らめる！？』
「姉さん……まさか、」
『いや違うから！！』
信じられないと言いたげな三男の言葉を両断し、机をばんと叩く。と、とにかく！恥ずかしがらないでおしえてくれと頼むと、分かったと頷いて口を開いた。
「あんなに情熱的に…抱きついてきたじゃないか」
『抱きつ…私が！？』
「「「えっ」」」
皆の驚いた顔をスルーし、私は眉を潜めながら顎に手を添えて考える。…抱きついた？そんな覚えはない。つまり、こいつの思い違いか私が記憶ないとき…寝ている間か……？
昨日…夢を見ていた。子供のころのいつも優しくヤンデレじゃないあの子の。
………ああ。あのとき、確かに私は奴を抱き締めた。でもそれは、まだ純粋だったカラ松の異常を止めるための抱擁だ。この行為が無意味だと知っても。
『いい子、カラ松はいい子……だから、どうか私を好きにならないで』
「なんで？」
『まだお前は引き返すことができるんだ。そして…』
「のぞんでない」
『どうか普通の人生を歩んでほしい。……私の胃が死ぬ前に』
「俺の人生も姉さんの人生も俺のものだろう？」
…………うわ、嫌なこと思い出した。話の途中でアイツ大人の姿になるからめっちゃ驚いたんだよなぁ。どんなジャイアニズム。
まあ、結局は自分本意なんだ。私は溜め息をついて、一先ず覚えてないとだけ答えた。
「何だ、覚えてないのか……」
「そうだよね…俺の姉さんがクソ松なんかに好んで抱きつくとかそんなことになったら死んでた」
「ん〜？ブラザ〜？」
……………出来ることなら、過去にもどって過去の私に忠告したいな。切実に。
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花音(プロフ) - サイコパスカラ松めっちゃ好き〜最高です！ (2019年3月12日 22時) (
レス) id: 34fee7140d (このIDを非表示/違反報告)
凛 - サイコパスカラ松めっちゃ好きです！更新楽しみ待ってるので、頑張ってください！ (2018年7月15日 8時) (レス) id: b6e54c02d4 (このIDを非表示/違反報告)
サトー(プロフ) - ダメ天使さん» ありがとうございます。サイコカラ松はいいぞ…頑張ります！ (2017年12月19日 17時) (レス) id: 06798f4f12 (このIDを非表示/違反報告)
ダメ天使 - 面白いです！サイコパスカラ松カッコいい！次の更新楽しみにしてます！ (2017年12月19日 11時) (携帯から) (レス) id: 89fc855d6c (このIDを非表示/違反報告)
サトー(プロフ) - ゆかりさん» ありがとうございます、これからも頑張ります！ (2017年12月17日 14時) (レス) id: 06798f4f12 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サトー | 作成日時：2017年11月3日 0時
