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第194話 なんか変 ページ4

目が覚めると、真上には総悟の顔があった。
どうやら膝枕をされているようだ。

………なんて言うか、男の膝枕って



「すごい寝心地悪い」


鼻をしばかれた。痛い。

体を起こすと、そこは3階にある物理室の前だった。
靴を履き替える用の簀子の上に寝かされていた。


「廊下よりかはマシかと思いやしたが、余計な気遣いだったようで」

「嘘だよ、嘘。サンキュー総くんマジサイコー」

「言うならせめてもっと心を込めて言いやがれィ」


重い体を起こして気づいたが、廊下に誰もいなかった。
まだ補習をしているのだろう。


「総悟補習は?」

「この状況で最初に聞くことはそこじゃねぇだろィ」

「あ、そっか。君進学希望じゃないのか」

「話聞いてくれやせんかね」


話があまり噛み合っていない気がするのは絶対気のせいではない。


「色々聞きたいことはあるけど、まず説明しやがれ。
何なんでィ、『保健室には連れていくな』って」

「……そんなこと私言った?」

「言ってた、というかうわ言のように呟いてた感じだねィ」

「マジか……」

「一体、保健室に何があるんでィ」

「何って、そんな」

「言っとくけど、また変な気利かせて嘘ついたら許さねぇですぜ」

「くっ……」


隠すという選択肢が消えた今、最初から説明するしかない。

今朝の一部始終を総悟に事細かく説明した。
案外驚かずに聞いてくれたので、まだ混乱している私にとっては、とても話しやすかった。



「………なるほどねィ。まぁよかったじゃねぇか、悪くなったわけじゃなくて」

「そうなんだけどさー……」

「何でィ、あんまり嬉しそうじゃねぇな」

「頭追いつかないっていうか。いや、というよりも。
なんか……様子が変なんだよね」

「変って?」

「なんか短気になってる?ていうか、怖いっていうか。性格変わってる感じ……」

「1年も寝てたら何かあるんだろィ。それかお前が忘れてるか」

「そんなわけあるか」


1年くらいで忘れるわけないだろ。
でも1年で性格が変わるとも思えない。

しかし龍太の1年は普通の1年では無い。眠っていた1年だ。
1年間も眠り続けていたら、本当に何かあるのかもしれない。

第195話 黙って聞いて→←第193話 前の彼のまま



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設定タグ:銀魂 , 土方十四郎 , 沖田総悟   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:mire | 作者ホームページ:http://id27.fm-p.jp/456/0601kamui330/  
作成日時:2017年12月13日 20時

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