第178話 この人頭おかしい ページ36
「直接の挨拶が遅れてすみませんね〜。
うちの娘が迷惑とかかけてないですか?」
「そんなことないっすよ〜。
むしろ問題児のサドの手綱握ってくれてるんで助かってますわ」
「銀八なんでさっきからちょくちょく総悟の名前出すの?
そんなに好きなの?
いちいち総悟を挟まないと話進められないの?」
「うるせーよ。こっちも気ィ使ってんだぞ。お前友達少ないから」
「そんなことないでしょ?夏実いるでしょ?」
「そういや夏実ちゃん同じクラスなんだってねぇ〜!!
こないだ文化祭の日を教えてくれて、本当にいい子よね〜」
「あ、文化祭来てたんすか」
「そうなんですよ!
来る日1日間違えちゃったんですけどね」
あの後、アイスを買ってから、何故か銀八と同じ机に座り、そんな話をしていた。
アハハと楽しそうに笑う母。
少しよそ行きな銀八。
なんでこんな三者面談みたいなことやらされてるんだ。
てか三者面談てこんな苦痛なのか。
先生が何言い出すのかドキドキしちゃうね。
「そういえばA、話とか全然聞かないけど進路とかどうなってんのよ」
「別に。好きにするわよ」
「何よ〜教えなさいよ〜」
「恋バナする女子のノリみたいなので絡んでこないでくんない?」
「えっと、コイツの進路はですねー……」
そう言ってゴゾゴゾと鞄をあさる銀八。
いや持って来てんのかよ。
そいつは夏頃にとった進路希望の紙を取り出した。
「あー地元の大学の医学部ね」
「え!!マジ!?そっかそっかー、私の後輩になりたいかー!!」
「全然違う。そんな理由じゃない」
「成績は国語がやっぱりネックっすね。
そこを克服すれば狙えなくないですよ」
「今更だけど敬語の銀八ってちょっと面白いね」
「うるせーな」
「大丈夫だよA!!
私受験勉強し始めたの12月入ってからだから!!
それまで偏差値50なかったから!!
一ヶ月で偏差値は20はあがるから!!
平気平気!!」
「何言ってんのこの人。頭おかしい」
「俺もそう思う」
珍しく銀八と意見が一致した。
母は努力が大きく結果になる人らしい。
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作者名:mire | 作者ホームページ:http://id27.fm-p.jp/456/0601kamui330/
作成日時:2017年10月24日 20時