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山崎退。32歳。
真選組では観察をしていて、1番の観察プロだ。
そして、少し気になってることがある。
それは、佐藤 Aという人物。
ある日では、お酒で酔っ払っているところを俺が、
おんぶをして送っていった人物でもある。
あの日のあの子は少し、塩対応な印象があった。
しかし、この日からあの子は「山崎さんとお友達になりたいです!」と俺を必要以上に気にかけてくるようになる。
まるで子犬のようだった。
正直、悪い気はしなかった。
可愛いし。
…でも本当にそれだけだった。
それは持ってはならない感情だ。
俺は32歳。あの子はおそらく20代前半。
そう思っていたのに。
「あー、いいのかなぁ。
愛しの山崎くんの前でそんな口聞いちゃって」
「「えっ」」
俺は真っ赤になった。
そして、佐藤さんは「え、あ、」と言葉を詰まらせてからミントンを持ってどこかへ走ってしまった。
「沖田隊長…。それ本当ですか」
「…自分で確かめてみたらどうでィ」
「確かめてみたらって……、」
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「佐藤さん〜、……」
かれこれ30分以上探し回っているが、
いっこうに見つからない。
…もしかして自分の家に帰ってるとか。
そう思っていると、佐藤さんらしき後ろ姿がうずくまってるのが見えた。
声かけるべき?
でも女の子の慰め方なんて分かんないしな…。
「…佐藤…さん?」
「!?っや、まざきさん、!」
「…大丈夫?」
「…あれ、ほんとなんです。……、嫌いになりましたよね」
「え…!?そ、そんなことないよ!!」
「…うぅ〜っ……、なんでそんなに優しいんですか〜…。
好きですぅ…!」
泣きじゃくる彼女に、
かけてあげられる言葉が見つからなかった。
ただただ、何も言わずに頭を撫でることしかできなかった。
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作者名:サラダ | 作成日時:2024年1月15日 13時