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「あれぇ?かえでと佐藤ちゃんじゃん」
「さ、坂田さん…。」
「何、お前そんなに俺のこと嫌い?」
「そんなことないよねー?Aちゃん♡」
ファミレスで少し休憩していると、
坂田さんと遭遇してしまった。
嫌いかどうかと聞かれると、難しい質問だ。
だけど、今はかえでちゃんの圧が強すぎて嫌いじゃないよ、と答えざるおえなかった。
「でもお酒で酔ったとき┄┄。」と何かとんでもないことを口走りそうな坂田さんの口を必死に閉ざした。
覚えてないけど、お酒飲んだ日は大体ろくなことしてない。
…いや、浮気はないはず。
そして自然にかえでちゃんの隣に座った。
「何すんだよ、」
「…それは自分の胸に手を当ててよく考えてください。」
「あぁ?手ェ当てても男前の筋肉しかないっつうの。」
「自分で言いますかね………。」
後ろからかえでちゃんの視線を感じる。
早く離れて、という意味なんだろうか。
とりあえず、距離を置いておく。
すると坂田さんは急に「てかその花束どうした」と尋ねてきた。それにすかざす答えるかえでちゃん。
「山崎さん、明日誕生日だからあげるんだって」と言った。
今にも「…へぇ、」という返事が来そうな顔だった。
まぁ、坂田さんのじゃないから坂田さんにとってはどうでもいいことなんだよね。
「銀さんは花束渡されたら喜ぶ?」
「……花束って正直重くね?」
「そ、…そうなんですか。」
「ちょっと銀さん!!」
重い、言われてみれば確かに思う。
別に記念日でもないのに、
花束を渡すなんて、男性からしたら重いかもしれない。
せっかく買ったんだけどな。
落ち込む私を「私はいいと思うよ!花束!!」とかえでちゃんがフォローしてくれた。
┄┄┄いつも甘いと思うコーヒーが今日に限って少し苦い。
砂糖、かけようかな。
「あれ、Aが砂糖かけるなんて珍しい」
「あー、…うん。ちょっとね。」
「いつも砂糖かけてないのかよ。よく飲めるな。」
…砂糖をかけたコーヒーはまだ苦い。
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作者名:サラダ | 作成日時:2024年1月15日 13時