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山崎side。
ベットを見ると、Aちゃんは息を荒らしながら苦しそうに寝ていた。
これはやばいかもしれない。
「Aちゃん!!大丈夫!?」
「んえ……、やまざ、きさん…と…斉藤さん……。
どうし、ました?」
「どうしたもこうしたも…、あんた…すごい熱あるよ」
「…すいませっ、……ん。苦しいです…。水、ほしいです。」
「ちょ、ちょっと待ってて。
終兄さん!Aちゃん見ててください!!」
急いで沖田隊長がいた部屋へ戻る。
そして、隊長はまだいて、急いで来た俺を不思議そうに見ていた。
「ザキ、どうしたんでィ」と聞かれたが、
答える余裕もないくらいに急いでいた。
水を注ぎ終えたら、Aちゃんの自室へ戻る。
すごく暑そうに、苦しそうにしているAちゃんを見ていると、心が押しつぶされそうになる。
「…助かりました。そしてすいませんでした。」
「〈いつからしんどいんだz〉」
「沖田さんに部屋を案内してやる、って言われてからちょっと頭が痛くなり始めちゃって、」
「夏バテかなぁ…、」
「ですかね。」
Aちゃん、前の職場のこともあってか、働きすぎの癖がついている気がする。配車の仕事もしてたらしいし。
…将軍のお付きなんて断ればよかったのに。
すると、ドアの近くから足音が聞こえてきた、
もしかして沖田隊長?
それだったらやばい。こんな状況、誰かに見られたら。
しかも、布団をかぶってから分からなかったけど、
Aちゃんは今薄着だ。
「Aちゃん!!服着て服!」
が、遅かった。
近づいていた足音は隊長ではなかった。
しかし、隊長よりも怖い人が来たことを知った。
「…山崎と終。お前ら…佐藤に何をしようとしている。」
「ち、違うんです副長!!決してやましい気持ちがあって入ったわけではないんです!」
「じゃあなんで佐藤は薄着なんだ。」
「……すいません。私が夏バテを起こして、勝手に薄着になったんです。だから…、山崎さん達は何も悪くないです。」
「…そういうことか。紛らわしいことすんじゃねぇぞ。
佐藤はしっかり寝とけよ」
はぁ…。副長は嵐のようだな。
Aちゃんは今更薄着と自覚して、
急いで服を着ているようだが。
本当に…、理性を抑えるのって全然楽じゃない。
ふと終兄さんの方を見ると、
何を考えているか分からない顔がもっと分からなくなっている。
…Aちゃんモテすぎだよ。
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作者名:サラダ | 作成日時:2024年1月15日 13時