40。 ページ40
•
「ここがあんたの部屋でさァ。」
「す、すいません、部屋まで用意してもらって…」
「…あんたも将軍に振り回されて疲れただろ。
ゆっくり休みなせェ」
「あ、…はい。」
くつろげって言われても、なんにも出来ないっていうか。
「山崎なら将軍の観察に行ってまさァ」と、呆れながら言われた。
…どうして私の考えてることが一瞬で分かるんだろう。
顔に「山崎さん」と書いてあるのだろうか。
沖田さんが出て行ったところで、私はベッドにダイブする。昼からの疲れがどっと離れていくようだ。
気を抜くと、寝てしまいそうだ。
1番謎なのは、なぜ私のお付きを続行させたかだ。
やっぱり分からない。
•
山崎side。
俺が観察から戻ってきた時、沖田隊長とAちゃんが一緒にいることを目撃した。
最近、増えている。
もちろん嫉妬するし、殴りたいとも思ってる。
だけどAちゃん自身、疲れているし、これ以上騒ぎを起こすのはAちゃんにとって体が悪い。
沖田隊長が持ち場を戻ると、俺と目が合った。
「おぉ、ザキ。あいつなら自室で休憩してるぜィ」
「…やっぱり疲れてました？」
「将軍に色んなところ連れ回されたんだ。無理もねェ」
「ちょっと俺、見に行ってきます」
沖田隊長の顔は一瞬、歪んだ顔になったが、すぐに元に戻り「いってらっしゃーい」と言ってきた。
Aちゃんの寝室は109号室だったはず。
すると、ドアの前には誰かが立っている。
し、終兄さん？
「終兄さん…どうしましたか？」
「〈佐藤さん…、どことなくしんどそうだったｚ〉」
「え…それ本当ですか？」
「……。」
それが本当ならすごくまずい。
だけどレディーの部屋を無断で開けることなんてできないから終兄さんも戸惑っているんだろう。
そんな考えを打ち消すように、
大胆にドアを開けた。
「ちょっとォォ！あんた何してんですか！！」
「〈どう壊そうか考えてたんだｚ〉」
「あんたが1番怖いわ！！！！」
恐る恐る部屋の中を覗くと、随分と静かだった。
着替え中とかではなくてよかった…。
•
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サラダ | 作成日時：2024年1月15日 13時
