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将軍様を一通り遊ばせた後、
土方さんに向こうで休んでくるように、と言われた。
…変なところで気遣うのな。
「それにしても…、めっちゃくちゃ疲れる…。」
将軍様のお付きがこんなに大変なんて。
真選組のみんなって毎年こんな旅行に連れまわされてるのかな。
そんなの、私だったら絶対耐えられない。
絶対のぞみさん分かってて私を無理やり行かせたな。
すると、私の頬に何かがひんやりと伝う。
「ひっ!!!!!!」
ジュースだった。
恐る恐る、顔を見ると、
オレンジ髪の…アフロ?
この人見たことない。
誰なんだろう。
「〈あぁ、俺の名前は斉藤終。すまない…、落ち込んでたから、…余計なことをしてしまったz〉」
「ち、違うんです!!あああの…、」
「……。」
「の、飲み物ありがとうございます!
いただきます!」
お礼を言うとなぜか、隣に座ってきた。
な、なんで?こういうのってお礼を言ったら去っていくものじゃないのか。
この人は最後まで見守る系なのか?
見られてると飲みにくいなぁ、なんて思いながら
ゴクゴクとジュースを飲むと、思いっきりむせてしまった。
緊張しすぎ。この人は山崎さんじゃないんだ。
ドキドキもしないし、好きでもない。
「〈…うまいz?〉」
「おいしいです、ありがとうございます。」
「〈…真選組慣れたz?〉」
「えっ……、な、慣れたかは分かりませんが、
空気感はなんとなく。]
「〈そうか。〉」
てか、なんでノートで話してるんだろう。
無口っぽいけど、ノートの中ではやけに陽気だし、
語尾にz付いてるし。
これ聞いていい質問なのかな。
「…あっ!Aちゃ〜ん、そろそろ行くよ〜」
「…あ、はい!!じゃあ斉藤さんも行きましょう。」
「……。」
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作者名:サラダ | 作成日時:2024年1月15日 13時