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今日は山崎さんとお茶をしている。
2人で一緒にお出かけをするのは初めてな気がする。
…まぁ、そんな大層なところでお茶するわけでもないんだけど。いつものファミレスだけど。
「Aちゃん。何か頼む?」
「パフェが食べたいです!」
「あっ、旦那と好物一緒じゃん」
「えー…、坂田さんと?」
山崎さんには悪いけど、いらない情報な気がする。
てか、坂田さんも坂田さんで好物がパフェなら、
言ってくれよ。
酔った時のお礼しそびれちゃったじゃん。
…ま、いっか。お礼するような仲でもないし。
「でさ、Aちゃん。」
「…?どうかしましたか?」
山崎さんが変だ。
急に真剣な顔で私を見つめだした。
「えー…と。
俺に……女の子の部下がいることは知ってるよね?」
「は、はい、」
「それで、…俺と同じところで働きたい?」
そりゃ働きたいに決まってる。
でも…、剣術はもちろんこと、武器の扱い方も習ってない私ができるはずない。
そう思っていると、「あ、違う!!戦わなくてもいいの!」と慌てて付け足した山崎さん。
「え、…それ以外に仕事あるんですか?」と私。
山崎さんはニコッとして、
「あるよ。女中っていうんだけど隊士をサポートしたり、ご飯を作ったりする仕事。…まぁ、まだ色々あるんだけど…。」
それってつまり…、毎日山崎さんの顔は見れるし、
山崎さんのためにご飯を作れるってこと!?
それってほぼ同棲では。
やばい、それはある意味耐えられない。
たまに会うだけでも尊いのに、もっと尊さを感じられるなんて。
「でも…、面接とか。」
「大丈夫!!面接官局長だから、審査は甘めだよ!」
「え、!!じゃあ…今度行かせてもらってもいいでしょうか?」
「ぜひぜひ!男だらけでむさいところだけど…。
あ、他の男に手出されたら大声で俺呼んでね。」
「手は…出されないとは思いますけど…。
呼ばせていただきます!」
今すぐ働きたいから明日か、明後日くらいに行ってみようかな。
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作者名:サラダ | 作成日時:2024年1月15日 13時