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「配車?」
お母さんに言われて、仕事を復帰した。
しかし、休んでた罪は重く、いつの間にか配車の仕事を任されていたようだった。
車のルートをちゃんと知らなければできない仕事。
…山崎さんとも連絡が取れる回数が少なくなる。
後で殴ってやる仕事の人。
「できないですよ、私。車のルートとかわかんないし」
「それは教えてあげるから安心して。
研修期間って扱いにしとくわね。」
「えぇ………。」
メモ用紙を取り出し、早速教えてもらいにいく。
この人がここにいるとき、次の配車は遠いから別の人にお願いする。
電話をくれた人の話はしっかり聞く。
など。
あぁ、絶対私この仕事向いてない。
退職したい。
配車なんて、絶対慣れてる人でもミスが多いのに、
なぜよりによって私に回ってくるんだろう。
「分かった?」
「………はい。」
「…じゃあ電話鳴ってるから言われた通りやってみて。」
「はい。」
「はい、銀魂運送です。お世話になってます。分かりました、はい、ありがとうございます。失礼します。」
「どこって?」
「15時にここらしいです。」
「じゃあこの人に電話して。」
これがエンドレスで続く。
疲れるし、なにより帰った後の倦怠感がやばくて、
動く気力がなくなる。
山崎さんに最近忙しくなることを伝えようと、
携帯を出す。
しかし、仕事の人に仕事中に出すな、と怒られてしまった。
…なんか大変だけど、頑張るっきゃないか。
「はい、銀魂運送です。…はい、17時に。えー…はい、いけます。はい、ありがとうございます、失礼します。」
「……。」
あ、次は自分でやれ、ってことか。
確か、この人に配送行かせて、今は無理だから。
この人に頼もう。
「もしもし、17時に_____。」
「うん、その調子で次もよろしくね」
「はい、分かりました。」
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作者名:サラダ | 作成日時:2024年1月15日 13時