ありおか恋愛相談所３

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薮side


「おつかれ光！」


教育実習5日目。

実習授業を終えて、実習生室に戻ってきた光に労いの言葉をかける。


「ん、ありがと」


この5日間、光と一緒にいて分かったことが幾つかあった。




一つ目

「薮、紅茶飲む？」

「あ、うん、いる！」

「ん、一緒に飲も…」


案外可愛いってとこ。

俺の分の紅茶を俺に手渡して、隣にストンっと腰を落とした光。

まだ熱すぎる紅茶を、ふーふーっと必死に冷まそうとしていた光は究極に可愛いかった。




二つ目

「薮、今日の飲み会来れないの？」

俺が実習生同士での飲み会に、どうしても行けなかった時。

寂しそうに俺を見つめる光を見て、調子に乗った俺は、

「なに光、俺がいなくて寂しいのかー？」

こんなことを言ったのだ。


そしたら光は、「別に、さみしくねぇし…っ！」


俺はこの時、光は絶対ツンデレだということに気が付いてしまったのだ。

この時が、俺にとって記念すべき最初の、光からのツンデレ行為だった。





そして、三つ目


「なんか、薮と話してると、楽しい」

何気ない帰り道に、そんなことを言われたのが実習4日目の日だった。


俺はこの時確信した。

コイツは、俺のことを絶対的に気に入っていると。





光は危なっかしくて、天然で、たまにバカで、可愛いくて。

目が離せない。どこからか沸いてくる光を愛しいと思う気持ち。



「光は俺が守ってやるからなー！」


ある日の飲み会で酔っ払って言った勢いで、告白みたいなことをしてしまった俺。

この時の記憶は、今すぐにでも抹消したいものだったけど、その言葉を聞いて隣で微笑んえんでいた光の笑顔に免じて許してやる。



あの時は本当に光が、バカで鈍感で良かったと思っていた。




＿＿＿＿＿＿気付いたら、片思い？

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